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御祭神は女神様!「女人厄除けや子授け・安産の加護がある神社」【京都市下京区】

京都にはたくさんの神社仏閣がありますが、長年、子どものいる家庭が訪れご利益を授かってきたスポットもいくつかあります。

我が子の健やかな成長は親にとって何ものにも代えがたいもの。『きょうとくらす』では、子どもや家族を守ってくれる存在として、京都で長い間親しまれている神社仏閣をご紹介します!

今回は、女性の厄除けや守護で知られる『市比賣(いちひめ)神社』(京都市下京区)をご紹介します。

古来からお祀りされてきた神社

市比賣神社の入り口
画像:さとみ縁

河原町通と五条通の交差点を少し南に下ったところに、『市比賣神社』はあります。最寄りは京阪電車の清水五条駅、もしくは京都市営バス・河原町五条正面。専用駐車場はありませんが、すぐ近くにコインパーキングがありますよ。

鮮やかな朱色の柱には、「女人守護」と「女人厄除」の文字が掲げられています。

市比賣神社の手水
画像:さとみ縁

入口横には社務所、先に進むとすぐお手水や本殿があります。敷地内には大きな社殿はありませんが、一歩足を踏み入れると境内の澄んだ雰囲気に包まれ、自然と背筋が伸びます。

『市比賣神社』の創建は平安京建都の翌年とされています。今の『西本願寺』の辺りに、官営市場の守護神として勧請され、豊臣秀吉の時代に現在の場所に移されました。

御祭神や御神像が物語る女人加護の信仰

市比賣神社の境内
画像:さとみ縁

『市比賣神社』は、市場守護のほかに女人守護の神社としても知られています。

同社の御祭神は5柱で、すべて女神様。同社にはご由緒を記録した書物は伝わっていないそうなのですが、古来から多くの女神様をお祀りしてきたことから、特に女性の厄除けや子授け・安産の加護があると信仰を集めてきました。

市比賣神社の本殿
画像:さとみ縁

御神像の中には、御祭神である『多紀理比賣命』が娘の『下光比賣命(したてるひめのみこと)』を抱いている姿を表したものがあります。

平安時代における御神像として子どもを抱く女神という珍しいモチーフであることから、同社は女性の守り神として、古くは皇室、そして現在では全国から崇敬が寄せられています。

お食い初めの発祥ともいわれる「五十顆之餅」

市比賣神社の天之真名井
画像:さとみ縁

本殿の隣、境内の奥まったところにある『天之真名井』は、境内に湧く御神水です。子どもの成長と縁があり、同社に伝わる神宝天目椀『天之八塩』で汲み出した御神水を歴代天皇の産湯に用いたと伝えられています。

天之真名井の御神水
画像:さとみ縁

また、古来は子どもが生まれると神様に米などを供え、成長の無事を願っていました。『市比賣神社』では『天之真名井』の御神水と奉納された米によってお餅を作り、神様の加護があるようにと人々に授けてきたのだそう。

お餅は『五十顆之餅(いかのもち)』と呼ばれ、子どもの口に含ませて成長と幸せを願います。これは、お食い初めの元と考えられています。『五十顆之餅』は今も授かることができますが、受け取りには事前に申し込みが必要。授かりたい方は、事前に確認してくださいね。

女性の守護とお願い事成就を祈願する授与品も

市比賣神社の絵馬
画像:さとみ縁

本殿の横や『天之真名井』の側にたくさん納められている絵馬(600円)は、お願い事によって色が異なります。

ピンクは女人守護、紺は諸願成就、そして赤は祈とうを受けた後にお願い事に合わせて授かることができるのだそう。絵馬をかけ、御神水を飲んで手を合わせると、心よりの願い事が一つだけ叶うといわれています。

市比賣神社の姫みくじ
画像:さとみ縁

また、赤くてかわいらしい『姫みくじ』(1,000円)や、夫婦で一体ずつ持って祈念する『子授け守り』(1,000円)、妊婦さんに心強い『安産守り』(1,000円)などがあります。

京都に鎮座し、女性の守り神として長い間人々に崇敬されてきている『市比賣神社』。子授けや安産の祈願はもちろん、子どもの成長祝いといった人生の節目にもぜひ訪れてみてくださいね。

【詳細情報】
市比賣神社(いちひめ)
住所:京都府京都市下京区河原町五条下ル一筋目西入
電話番号:075-361-2775
参拝・受付時間:9:00~16:30
駐車場:無 ※近隣にコインパーキング有

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文/さとみ縁

【画像】/さとみ縁
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