日本一パンの消費量が多い京都に生まれ育ったパン大好きライターのみやこです。
連載『きょうとのパンとくらす』では、これまで150店舗を超えるパン屋さんを訪れた筆者がおすすめするパン屋さんを紹介します。
さて、今回紹介するのは、京都の一流ホテルも認める実力派ベーカリーです。
松ヶ崎で週に3日だけ営業する人気のベーカリー
地下鉄烏丸線・松ヶ崎駅から北山通りを東に向かって歩いておよそ8分。その通り沿いにひっそり佇むのが『吉田パン工房』です。
このお店はもともと、有名なホテルやレストランにパンを卸しているだけのお店でしたが、2018年に一般販売も開始し、金曜日から日曜日の週末のみ営業しています。
狭いお店ということもあり、1組ずつしか入店できませんが、その分、他の方に気を使うことなく、自分のペースでパンが選べます。
パンの香り漂う清潔な店内
清潔で小ぢんまりとした店内には、焼き立てのパンの香りが漂い、店員さんの丁寧な接客もあり、心地よい空間です。
ショーケースには、その日によって異なる十数種類のパンが美しく並んでいます。目を引くような派手な見た目のパンは置かれていませんが、どれもが繊細でおいしそうなパンばかりですね。
こちらのお店では、自分でトレーにパンを取っていくスタイルではなく、ショーケースを見ながら店員さんにパンを伝えるスタイルです。そのため、ホコリなどがパンにつく心配もなく、清潔で安心感があります。
おすすめのパンをご紹介
今回は、私がおすすめするこちらの3種類のパンをご紹介します。
『フォカッチャ 5個』(300円)は、砂糖とオリーブオイルを入れたパン。ほんのりと湿り気をかんじながらも、モッチリしっとりとした食感。
パンそのものの素朴なおいしさと、程よい塩分が、他の食材との相性も良く、シンプルながらも贅沢な一品でした。
『紅茶クリームパン』(290円)は、ふんわりしっとりとした生地に紅茶で炊いたクリームがたっぷり入っています。一口食べてみると、クリームのなめらかな口当たりが広がり、紅茶の風味が穏やかに香ります。
ミルクティのような優しい甘さのクリームと、ほんのり甘い生地とが絶妙なバランスです。
『カンパーニュ 1/4』(480円)は、フランス産の石臼挽き粉とレーズン酵母を主体に作った、吉田パン工房の自信作です。
酵母を起こしたレーズンをそのまま生地に練り込んでいるため、レーズンの皮や身が若干入っています。モッチリとした食感で、焼きたての状態でもおいしいのですが、翌日のほうが味が一層落ち着いて、より深い味わいが広がります。
長年、京都市内の多くのホテルやレストラン、カフェなどにパンを収めている『吉田パン工房』のパンは、味や品質にこだわる一流ホテルの料理人にも認められています。皆さんも一度試してみてはいかがでしょうか。
【店舗詳細】
吉田パン工房
住所:京都市左京区松ヶ崎雲路町2-2アルカディア松ヶ崎 1階
営業時間:8:30〜14:00(売り切れ次第閉店)
定休日:月曜日~木曜日
取材・文/みやこ
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【画像】みやこ
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