明るい女将が切り盛り。地元で愛され続ける「おばんざい料理店」【京都市中京区】

KBS京都で放送中の『谷口流々』。
谷口キヨコが、京都を中心に活躍する人々の仕事現場に足を運び、十人十色の人生哲学を紐解いていきます。

2024年6月8日（土）の放送では、おばんざい料理店女将・中村季以さんに話を伺いました。

Profile：おばんざい料理店女将・中村季以さん

今回ご紹介する中村季以さんは、中京区木屋町のおばんざい料理店『あおい』の女将です。隠れ家のようなお店と明るい中村さんの人柄から、地元客からも観光客からも愛されています。

店内のカウンターには、ズラリと色鮮やかなおばんざいが……♡

京都の食材などを使ったおばんざいは、どれも食欲をそそるメニューばかり。白味噌で炊いた『信田巻き』は、揚げの中に豚肉とキャベツを巻いた逸品で、優しさと食材の旨みを感じられます。

英語教師への夢を断念

子どものときは、アメリカ出身のハリウッド俳優、リヴァー・フェニックスにひとめぼれしたことから、英語を話せるようになりたいと思ったそう。

大学も英文科の道へ進み、カナダへ留学後は英語教師を目指していた中村さん。しかし、教育実習中に決められたカリキュラムで教えることに窮屈さを覚え、夢は断念しました。

進路に関することで両親と衝突してしまった中村さんは、22歳の時に家出を決意。友達の家を転々とし、4カ月ほど極貧生活を過ごすことになったそうです。

天職との出会い

アルバイト生活を続けていく中で経験を積み、おばんざい料理店『出逢ひ茶屋おせん』で女将に抜擢！　小さいお店でしたが、大将と2人でのびのびと営業できる空間に居心地の良さを感じ、12年務めました。

しかし、ある親子連れが夜遅くに来店したとき大将が入店を断ったことをきっかけに、「自分だったらもっと気持ちのいい営業ができるのでは？」と考え、マニュアルにとらわれずに自分のしたいサービスを提供するために独立を決心。

“自分のお店を持つ”という新たな夢がスタートしました。

自分のお店を出店

22歳で極貧生活を経験していた中村さんは、あまり売上げの心配や赤字への不安はなかったそう。

また、今まではほぼ年中無休で女将業をしていましたが、「自分がいろんな土地を訪れておすすめのお店や食べ物について話す方が盛り上がるのでは」と感じ、自分のお店ではきちんと休むことも決めました。

そして2014年、ついに自分がオーナーを務める『あおい』がオープン！　前のお店で出会ったお客さんや口コミのおかげで、順調に売上げを伸ばしていきました。

『あおい』をオープンさせてからは、趣味であるコミックバンドの活動も活発に。「会社勤めだとできなかったことを、自分の店を持ったことでできるようになった。」と話します。

また、自分の店を持つようになってから『としいのブログ』も運営中。日記代わりに書いていたものが人気となり、日本中を旅しながらいろいろな人との絆を深めているそう。

中村さんは、「今後もずっと変わりなく、おばあちゃんになってもおいしいものを提供していきたい。」と話します。

中村さんを表すことば

今回の“中村さんを表すことば”は、『木屋町の奥のあそこ』です。

楽しみながらおいしいおばんざいを味わえる隠れ家のようなお店♡　今後も地元で愛され続ける場所として続いていってほしいですね！

【詳細情報】
あおい
住所：京都府京都市中京区材木町181-2 ニュー京都ビル1階
営業時間：17:00〜23:00
定休日：月曜日・日曜日不定休

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文／sumire

【画像・参考】谷口流々（毎週土曜日9:30～10:00） – KBS京都
※この記事は、2024年6月8日（土）放送時点の情報です。最新の情報は各店舗・施設にお問い合わせください。