KBS京都で放送中の『きょうと経済テラス「キュンと!」』。
今回は、2024年6月28日(金)に放送された『お茶ビズ』コーナーから、“お菓子のいただき方”をご紹介します。
主に茶道関係の書籍を出版している『淡交社』の社長で、茶人でもある伊住公一朗さんがKBS京都・相埜裕樹アナウンサーに伝授してくださいます!
伊住公一朗さんとは?
京都市北区にある『淡交社』。社長の伊住公一朗さんは千利休の子孫でもあります。ビジネスや実生活にも役立つ茶室でのマナーを教えていただきましたよ!
お茶菓子の意味
茶道で使われるお菓子には“主菓子(おもがし)”と“干菓子(ひがし)”の2種類があります。
主菓子は、濃茶のときに出されるお茶菓子で、
干菓子は、薄茶のときに出されるお茶菓子です。
お茶菓子は、“小さな芸術”といわれており、季節感を演出するもの。今回、主菓子は紫陽花、干菓子は青楓と滝がモチーフとなっており、6月らしく色鮮やかで涼やかな雰囲気を表現しています。
お茶菓子を食べるときのマナー
お茶席に入る前は、まずお茶碗や器を傷つけないために腕時計や指輪、ブレスレットなどは外しておくことが大切。
お茶菓子は、五感で楽しむものといわれているそう。まずは、淡く美しい菓子の色合いを目(視覚)で楽しみましょう。
続いては、菓子を切るときの感覚(触覚)を感じます。
口に運ぶ前には、ほのかな小豆や砂糖などの香りを嗅覚で堪能し、
素材の良さを味覚でしっかりと味わいましょう。
最後は、お茶菓子一つひとつにつけられた名前“銘”を聞いて聴覚により奥行を感じることが大切。五感を研ぎ澄ますことでお茶・お菓子の世界により浸ることができます。
また、お茶会に参加する時は受け皿や器物を拭うため等に用いる“懐紙”を用意しておきましょう。
今回は、用意していなかったためお皿のままいただくことに。
食べやすいように一口サイズに切ったら、五感を働かせながら口へ運びます。
お菓子は、甘すぎるとお茶の味わいに影響が出てしまうため、程よい甘さが特徴です。
また、お菓子を先に食べることによって後にいただくお茶の味が引き立つように。お茶とお菓子がお互いの相乗効果によって良さが際立ちます。
「ビジネスにおいても“引き立てる”存在はとっても重要。会社を活性化させる上でも非常に貴重な人材だ」と伊住さんは話します。
今月の言葉
今月の言葉は“和敬清寂”の“敬”です。“和敬清寂”とは、お茶の世界で最も大切な教えの一つ。
表面上だけで敬うのではなく、相手のことを本当の意味で敬うことを大切に。お茶の世界でもビジネスのシーンでも“相手は相手自身が一番大事”ということを理解することで、自然と相手を敬う気持ちが芽生えてきます。
どんなシーンでも、自分のことだけでなく相手への敬意を払うことが重要です。
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文/sumire
【画像・参考】きょうと経済テラス「キュンと!」(毎週金曜日21:00~22:00) – KBS京都
※この記事は、2024年6月28日(金)放送時点の情報です。