KBS京都で放送中の『きょうとDays』。
今回は、2025年4月3日(木)に放送された『ふるさとDays』コーナーから、本好きの、本好きによる、本好きのための書店を作ろうと奔走する、1人の女性をご紹介します。
本でつながるシェア型書店

2月、商店街の未来や可能性について考え学び合う催しが開かれました。
「商店街や自分の住む街に本が好きな人や読書家が集まる居場所があれば、それ自体が地域の資産になる」と集まった人たちを前にプレゼンテーションをする山本奈々さんがいました。

発表したのは、「シェア型書店」と呼ばれる個人やグループに区画を分けて貸し出し、選書や管理を任せ、共同で運営する書店を作ろうというものです。

書店が減少傾向にあるといわれている今、本で街が賑わうのか…?
取材班は、真相を確かめるべく、開店に向けて準備を行っているという山本さんのもとを訪れました。

『シェア型書店HONBAKO』のプレオープンに向けて準備中の山本さん。
契約内容により異なりますが、箱主さんは本以外のものも販売できる「店番」の他、店の運営方針について話し合う「箱主総会」に参加する権利が得られます。店の2階は、箱主さんが割安で使用できる「シェアスペース」にするんだとか。

もともと大阪府八尾市に住んでいた山本さんは、家族の都合で京都府宇治市に移住してきました。最初は知り合いもおらず寂しさを感じていた時に、コミュニティの大切さを強く実感したといいます。
そして、自分らしく関われる場所や仕事を探す中で、心に浮かんだのは、以前、箱主さんとして関わってきた『シェア型書店HONBAKO』の存在でした。

山本さんは『HONBAKO2号店』を宇治市につくる!と一念発起。
約1年半かけて、物件探しや建築会社との交渉、資金集めに奔走し、ようやく着工にこぎつけました。

「本を通じて、顔の見える緩やかな繋がりをつくりながら可能性を広げていく」そんな“本好きの集う場所”にしたいと願います。

そして迎えた、完成見学会。
この日からクラウドファンディングを通じて箱主さんの募集も開始しました。

本でつながり、緩やかで豊かなコミュニティを宇治につくりたい―。縁あって暮らすことになったこの街の片隅で、1人の女性の夢が、始まりました。
番組動画はこちら
文/KBS京都
【画像・参考】きょうとDays(毎週月~金曜日17:35~18:00) – KBS京都
※この記事は、2025年4月3日(木)放送時点の情報です。詳しくは各施設・店舗へお問い合わせください。