京都には、老舗の名店から話題の最新スポットまで、さまざまなお店が軒を連ねています。新店舗のオープンや限定メニューなど、気になる情報が多すぎて、どこに行こうか迷ってしまうこともありますよね。
そんなときに参考にしたいのが、やはり地元の人の声! 連載『きょうとくらすユーザーが選んだ〇〇』では、『きょうとくらす』ユーザーが実際に訪れて「よかった!」と感じたスポットやグルメをご紹介していきます。
今回は、どこにもない新食感のスイーツを月替わりの味で楽しめる『大極殿本舗』の『琥珀流し』をご紹介します!
甘味処を併設する歴史ある和菓子販売店

阪急・烏丸駅から徒歩5分ほどの場所にある『大極殿本舗 六角店』。築150年にもなる趣深い建物の和菓子販売店です。

風情あるしつらえのお店には、さまざまな商品が並んでいます。

表に掛けられた暖簾は季節により変化し、夏は白地に黒で「殿」と書かれた、軽やかな印象の暖簾が使われています。冬になると黒地に白の暖簾になるほか、行楽シーズンに合わせた季節感ある暖簾が掛かることも。
また、六角店の近くには、『六角堂』や『京都文化博物館』などがあります。お出かけ後にお菓子を買って帰ったり、併設の甘味処でひと休みしたりする場所にもぴったりです。
こだわりの和スイーツを提供する甘味処「栖園(せいえん)」

『大極殿本舗 六角店』では和菓子の購入だけでなく、併設の甘味処『栖園(せいえん)』で和のスイーツを楽しめます。入り口に展示されている『琥珀流し』や『ぜんざい』のほか、夏はかき氷も登場。

敷地内にはこざっぱりとした坪庭があり、目の前で楽しめる1人用の席も。歴史情緒を感じる店内で、落ち着いたひとときを過ごせます。
口の中であっという間に崩れる新食感! 月替わりの「琥珀流し」

甘味処『栖園』で楽しめる『琥珀流し』(980円)は、やわらかく仕上げた寒天を月替わりの味付けで楽しむ和のスイーツ。寒天にかける蜜とトッピングが毎月変わるので、何度でも通いたくなるメニューです。
特別な宣伝はされていないそうですが、いつの間にか口コミで広がり、リピーターも多数。季節感ある材料を使い、日本の四季を楽しむ遊び心が詰まっています。
今回は9月に訪問したため、葡萄の『琥珀流し』をいただきました。

葡萄ジュースを使った蜜はフルーツの味が濃厚。しっかりとした葡萄の香り・甘みが感じられ、一足先に秋の気分に! トッピングはワインゼリーとグリーンレーズンの組み合わせです。

『琥珀流し』に使われている寒天は繊細な仕上がりになっており、口の中で少し力を入れただけで崩れるほどのやわらかさ。同じぷるぷる系でもトッピングのワインゼリーとは似て非なるものです。
一緒にいただくと、2つの触感を同時に楽しめました! レーズンは粒を噛む食感と濃縮された甘さが、味わいのアクセントになっています。
なお、ワインゼリーはアルコールは飛ばしてあり、お酒が苦手な方や子どもでも食べられます。

10月は「しるこ」、11月は「りんご」、12月は「黒みつ」の『琥珀流し』が登場。暑い時期はサッパリとした味で透明感ある見た目に、寒い時期はこっくり濃厚な味わいのものが中心です。
『琥珀流し』は、平成14年(2002年)の4月に六角店で『栖園』がオープンした際、目玉となるメニューとして考案されました。店舗の責任者となった4代目主人の奥さまが「キレイ」「おいしい」「どこにもない」「楽しい」をモットーに作られた逸品です。
あんみつではない、ところてんや葛きりとも異なる『琥珀流し』の特徴は、何といってもやわらかく仕上げた寒天。クセのない寒天を使い、月替わりの蜜との相性を考えて固さも調整しています。

なお、令和元年には大丸百貨店の東側にある『大極殿本舗 本店』にも甘味処がオープン。六角店とは違う味付けの『琥珀流し』を提供しているので、毎月2種類の食べ比べもできます。
本店では2店舗の味を選んで注文できるので、本店で両方味わっても、散策がてら店舗をはしごしても◎
店舗詳細
大極殿本舗(だいごくでんほんぽ) 六角店 甘味処 栖園(せいえん)
住所:京都府京都市中京区六角通高倉東入ル南側堀之上町120
営業時間:【和菓子販売】9:30~18:00【甘味処 栖園】10:00~17:00(L.O.)
電話番号:075-221-3311
定休日:水曜日
ライター・田貫朔子のひとこと
歴史ある建物のお店は入りにくく感じる人もいるかもしれませんが、『大極殿本舗』の甘味処『栖園』では、1,000円前後で楽しめるメニューが用意されています。素材にこだわって作られている和のスイーツは、まさしく「ほんまもんの味」です。
今回ご紹介した『琥珀流し』は月ごとに味が変わるので、季節ごとの変化を食べ比べたくなりました! 月替わりの『琥珀流し』で、四季の移り変わりを味わってみてください。
これまでにご紹介した『きょうとくらすユーザーが選んだ〇〇』はこちら!文/田貫朔子
【画像】田貫朔子
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