KBS京都で放送中の『京都浪漫~悠久の物語~』。
今回は、2023年8月6日(日)に放送された『夏の清水寺界隈を巡る~清水寺・京都霊山護国神社・霊山歴史館・八坂庚申堂~』をご紹介。
名所・旧跡の多い観光地であり、古くから親しまれてきた京都東山を巡ります!
明治維新の志士たちを祀る招魂社
二寧坂から北へ少し歩くと『維新の道』に出ます。その坂道を登った先には『京都霊山護国神社』があります。
明治元年(1868年)に明治天皇の詔により維新の志士たちを祀る社を京都の公家や諸藩が霊山の山腹に建立したのが始まり。本殿が完成した昭和14年(1939年)から『京都霊山護国神社』と呼ばれるようになりました。
『京都霊山護国神社』までは京阪『祇園四条駅』から徒歩およそ20分。市バスの『清水道』もしくは『東山安井』のバス停からは徒歩およそ10分です。
坂本龍馬をはじめ、幕末・明治に活躍した志士たちの墓標
境内の東側は神社が管理してきた墓地。つづら折りの石段を登っていくとそこにはたくさんの墓標が立ち並んでいます。
東山の霊山の中腹に当たる場所であるこの場所は、かつて『霊山墓地』と呼ばれました。ここには、幕末・明治に活躍した志士が多く眠っています。
例えば、有名な池田屋事変で倒れた志士たち、長州藩の志士たち、桂小五郎や松子夫人のお墓もあります。
そして、特に有名なのが、坂本龍馬と中岡慎太郎の墓地です。京都河原町の近江屋で刺客に襲われ非業の死を遂げた坂本龍馬と中岡慎太郎。それは明治維新を宣する王政復古の大号令が発せられるわずか1か月前のことでした。
並んで建てられた2人の墓からは京都市街が一望できます。
日本で唯一の幕末維新総合博物館「霊山歴史館」
『京都霊山護国神社』の向かいにあるのが『霊山歴史館』。明治100年を記念して1970年に開館した日本で唯一の幕末維新総合博物館です。
ここでは幕府側・倒幕側の両方の視点から研究・展示が行われています。倒幕派と呼ばれる坂本龍馬・木戸孝允・西郷隆盛、佐幕派と呼ばれる新選組や京都守護職の松平容保といった双方が平等に扱われています。
所蔵する史料は5,000点以上。その中から常設展や時期に応じた企画展などに合わせて100点ほどが展示されています。
信仰の地でありながら行楽も楽しむことができる東山の一帯には昔から貴族や武家、庶民に至るまで多くの人々が訪れました。世界遺産から史跡、話題のスポットなどさまざまな出会いが待ち受ける清水寺とその界隈を、ぜひ皆さんも巡ってみてはいかがでしょうか。
文/きょうとくらす編集部
【画像・参考】京都浪漫~悠久の物語~(第1・2週 日曜日 21:00~21:55/再放送 第3・4週 日曜日 21:00~21:55) – KBS京都
※この記事は、2023年8月6日(日)放送時点の情報です。