KBS京都で放送中の『京都浪漫~悠久の物語~』。
今回は、2023年6月4日(日)に放送された『禅寺に伝わる女性と仏教の物語』から『相国寺とその山外塔頭寺院』を4回に分けてご紹介。
臨済宗相国寺派の大本山・相国寺とその山外塔頭寺院である眞如寺、金閣寺、銀閣寺の歴史と魅力をご紹介します。
相国寺とその山外塔頭寺院~相国寺・眞如寺・金閣寺・銀閣寺~
「鹿苑寺(金閣寺)」の歴史
京都市北区にある鹿苑寺(ろくおんじ)。金閣寺という通称が広まったのは江戸時代のことです。
世界遺産に登録されたのは1994年。それ以来、海外からの旅行者にとっても京都では外すことのできない人気の観光スポットとなりました。
金閣寺まではJR京都駅から市バス、または金閣寺ループバスでおよそ30分。金閣寺道のバス停で下車し、徒歩すぐです。
金閣寺は室町幕府3代将軍・足利義満が応永4年(1397年)に建てた別荘 『北山殿』をのちに禅宗寺院と改めたもの。義満の戒名 『鹿苑院殿』から鹿苑寺と名付けられました。
黄金に輝く舎利殿!その歴史と内部に安置されているもの
総門をくぐり順路に沿って進むと、『鏡湖池』と呼ばれる池越しに見えてくるのが『舎利殿』。黄金に輝く優美なその姿から『金閣』と呼ばれ、金閣寺というお寺の通称もこの建物に由来しています。
『金閣』と呼ばれる舎利殿は幻の国宝。昭和25年、文化財保護法の施行に伴い国宝として再指定を受ける直前に全焼しました。
復元されたのは昭和30年。さらに 昭和62年の大修復により焼失直前の姿ではなく、壁の全体が金で覆われていた創建当時の優美な姿に戻されました。
舎利殿の第一層は『法水院(ほっすいいん)』と呼ばれ、二層と三層が金箔押しされているのとは異なる白木の寝殿造です。
正面に安置されているのが宝冠釈迦如来像。
その左に足利義満坐像が鎮座しています。
伊藤若冲の障壁画が飾られていた大書院
江戸時代中期の1685年前後に建立されたといわれる大書院。
この大書院の4間には江戸時代の天才絵師・伊藤若冲によって障壁画が描かれていました。そのうちの1つが、重要文化財に指定されている『月夜芭蕉図(げつやばしょうず)』です。現在、相国寺の『承天閣美術館』に保管されています。
続いては、“~第4話~世界遺産「銀閣寺」”についてご紹介します。
文/中村ゆか
【画像・参考】京都浪漫~悠久の物語~(第1・2週 日曜日 21:00~21:55/再放送 第3・4週 日曜日 21:00~21:55) – KBS京都
※この記事は、2023年6月4日(日)放送時点の情報です。