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今回は、2023年5月2日(火)の放送から、『竹工房 喜節』をご紹介します。
伝統技法を用いた新感覚の竹籠バッグ「竹工房 喜節」
『竹工房 喜節』は上京区にある竹細工を扱うお店です。
注文しても数か月待たないと手に入らないという竹籠バッグを拝見しました。
細い竹ひごを伝統技法で何度も編み込んでいます。竹の皮だけを薄く剥いで編んでいるので、革のバッグに比べ各段に軽いのだそうです。
職人の細川さんは、京都の伝統工芸専門学校で竹工芸を学び、卒業後は国内外で作品を発表するなど、京都の未来の名工に認定されています。
上品で美しいクラッチバッグや……、
トランクなどがあります。
昔から京都で、竹籠は茶道や華道の道具として使われてきました。『竹工房喜節』では、その製作技術を用いて、現代の生活に合う季節を問わず使えるアイテムを提供しています。
製作工程を見学
特別に製作しているところを見させていただきました。
材料作りの工程を“竹割り”と言い「竹割り3年」と表されるそうで、思い通りに竹を割り、へいで、材料ができるようになるには3年かかるそうです。
ある程度の幅に割った竹を皮側と身側に分ける、皮を剥ぐことを“へぎ”と言うそうです。
硬かった竹がしなるように薄くなります。
竹籠バッグには竹の表面部分のみを使用します。美しい竹ひご作りが美しい竹籠バッグには欠かせません。
使い手の触り心地を考えて、いくつもの工程を経て、滑らかで美しい竹ひごを何本も作っていきます。
竹ひごを染料で染め、籠を編んでいきます。
織物と同じように決まったパターンに合わせて編んでいきます。機織りは一方向に編んでいきますが、竹編みは中央から四方向に順番に編んでいきます。
1つのクラッチバッグにはおよそ300本の竹ひごが使われています。
バッグの縁も竹でできています。熱を加えることで竹の繊維を柔らかくして曲げていきます。焦げたり折れないように繊細に作業を行います。
機械にはできない、繊細で卓越した技術が詰まったバッグです。
着物や浴衣を着る時に、持ちたいバッグですね。軽いだけでなくデザイン性も高く、何より職人の使い手への思いがこもっている点が魅力的です! ぜひ皆さんも『竹工房 喜節』に足を運んでみてくださいね。
【詳細情報】
竹工房 喜節
住所:京都府京都市上京区486-66
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文/きょうとくらす編集部
【画像・参考】京都画報(毎月第1火曜日 20:00~20:55) – KBS京都
※この記事は、2023年5月2日(火)放送時点の情報です。詳しくは店舗へお問い合わせください。