KBS京都で放送中の『京都浪漫~悠久の物語~』。
今回は、2023年5月7日(日)に放送された、洛北屈指の名刹『曼殊院門跡』を、全5回に分けてご紹介します。
150年ぶりに宸殿が再建された曼殊院門跡について、天台仏教や天神信仰そして宮廷文化を伝える宝物までたっぷりとお伝えします。
150年ぶりに宸殿が復活!洛北を代表する名刹「曼殊院門跡」
「曼殊院門跡」とは?
東山の比叡山から始まる峰の麓に佇むのが、洛北を代表する名刹・曼殊院門跡です。
曼殊院門跡へは市バス『一乗寺清水町』で下車し徒歩20分、または叡山電鉄『修学院駅』で下車し徒歩20分です。 白川通りを渡り、緩やかな坂道を登っていくと曼殊院門跡が見えてきます。
門跡というのは皇室の方々が住職を務めた寺院のことで、塀につけられた5本の筋はその格式を表しています。
曼殊院門跡は天台宗五箇室門跡の一つで、元々比叡山にありました。一つのお堂から始まり、その頃比叡山では曼殊院のことを東尾坊と名乗っていました。
平安時代後期、忠尋大僧正が寺号を東尾坊から曼殊院に改めました。
曼殊院の曼殊は、曼殊沙華に由来し、サンスクリット語で「天界に咲く赤い花」を意味し、おめでたいことが起こる兆しに天から降ってくると言われています。
門跡寺院となったのは室町時代の26代慈運法親王の時、現在の地に移ったのは江戸時代初期で29代良尚法親王の時です。
境内の西にある弁天島には弁天堂と天満宮が建っています。
天満宮は菅原道真を祀る祠です。曼殊院の建物で一番古く室町時代の建立と言われています。日本の古来からの神様と、仏教が融合した神仏習合が、寺院の中に神社がある『曼殊院門跡』にも見られます。
続いては、“~第2話~「曼殊院門跡」と「北野天満宮」の関係”についてご紹介します。
文/きょうとくらす編集部
【画像・参考】京都浪漫~悠久の物語~(第1・2週 日曜日 21:00~21:55/再放送 第3・4週 日曜日 21:00~21:55) – KBS京都
※この記事は、2023年5月7日(日)放送時点の情報です。