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見どころ満載の庭園や、日本最古の道場・お手洗いが残る「東福寺」【京都市東山区】

KBS京都で放送中の『京都浪漫~悠久の物語~』。
今回は、2023年11月5日(日)に放送された『紅葉の名所東福寺と塔頭寺院~禅のこころと美~』から“東福寺の禅堂・東司・方丈・東福寺本坊庭園”をご紹介します。

日本最古最大の坐禅道場「禅堂」

東福寺
画像:KBS京都『京都浪漫 悠久の物語』

禅宗寺院としての特徴的な建造物がそびえる『東福寺』。

浴室や禅堂など重要文化財の建物
画像:KBS京都『京都浪漫 悠久の物語』

度重なる火災で失われた伽藍も多い中、浴室や禅堂など重要文化財の建物も残されています。

禅堂
画像:KBS京都『京都浪漫 悠久の物語』

禅堂は室町時代の再建。日本最古で最大、中世から遺る唯一の坐禅道場で、往時の隆盛が偲ばれる堂々とした大きさを誇ります。

禅堂内部
画像:KBS京都『京都浪漫 悠久の物語』

およそ200名の禅の修行僧たちが日夜坐禅修道の場とした重要な建物です。

今でも東福寺では毎週日曜日、午前6時半から坐禅会が実施されています。

日本最古の“お手洗い”「東司」

東司
画像:KBS京都『京都浪漫 悠久の物語』

東司(とうす)は日本最古、室町前期の遺構です。

百雪隠
画像:KBS京都『京都浪漫 悠久の物語』

100人が一気に用を足せることから百雪隠(ひゃくせっちん)とも言われており、日本最古のお手洗いです。坐禅道場も大きかったため、それに見合う広さで作られたのだとか。

僧侶の住居「方丈」と八つの見どころがある「東福寺本坊庭園」

方丈
画像:KBS京都『京都浪漫 悠久の物語』

方丈は、明治14年の火災により焼失しましたが、明治23年に再建されました。禅宗寺院における僧侶の住居だった場所で、後に応接の間になりました。

東福寺本坊庭園
画像:KBS京都『京都浪漫 悠久の物語』

禅宗の方丈には古くから多くの名園が残されてきましたが、方丈の四方に庭園を巡らせたものは、東福寺本坊庭園のみです。

八相の庭
画像:KBS京都『京都浪漫 悠久の物語』

東福寺本坊庭園は『八相の庭』とも呼ばれます。

瀛洲(えいしゅう)・蓬莱(ほうらい)・壺梁(こりょう)・方丈・八海・五山・井田市松(せいでんいちまつ)・北斗七星の八つの見どころを、釈迦の生涯の八つの重要な出来事『八相成道(はっそうじょうどう)』になぞらえて名付けられました。

南庭
画像:KBS京都『京都浪漫 悠久の物語』

南庭(なんてい)は、古来中国大陸の蓬莱神仙思想をテーマにした枯山水庭園。

仙人が住む四つの島
画像:KBS京都『京都浪漫 悠久の物語』

東には仙人が住む4つの島が巨石で表されています。

五山
画像:KBS京都『京都浪漫 悠久の物語』

西には五山になぞらえた築山が置かれています。

八海
画像:KBS京都『京都浪漫 悠久の物語』

砂の波紋は八海を表しています。

恩賜門
画像:KBS京都『京都浪漫 悠久の物語』

南正面の恩賜門(おんしもん)は、明治期唐門の代表作で、昭憲皇太后(しょうけんこうたいごう)の寄進と伝わります。

西庭
画像:KBS京都『京都浪漫 悠久の物語』

西庭(せいてい)は、日本古来より伝えられてきた伝統的な市松模様を、サツキの刈込と葛石(かずらいし)によって表現した庭です。

井田
画像:KBS京都『京都浪漫 悠久の物語』

井の字に等分した古代中国の田制・井田(せいでん)に因み井田市松(せいでんいちまつ)と呼ばれています。

四角い石
画像:KBS京都『京都浪漫 悠久の物語』

北庭(ほくてい)は西庭の大市松を受けてさらに小さな姿となり東北方向に消えていく表現。四角い石は南庭の恩賜門の下にあったものを利用しています。

東庭
画像:KBS京都『京都浪漫 悠久の物語』

東庭(とうてい)の表しているものは星座です。

東庭
画像:KBS京都『京都浪漫 悠久の物語』

円柱で北斗七星、後ろの生垣で天の川を表現しています。

東福寺の見どころである東福寺本坊庭園は、圧巻の美しさに思わず見惚れてしまいそうですね♡

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文/sumire

【画像・参考】京都浪漫~悠久の物語~(第1・2週 日曜日 21:00~21:55/再放送 第3・4週 日曜日 21:00~21:55) – KBS京都
※この記事は、2023年11月5日(日)放送時点の情報です。