「こぎん刺し」って知ってる？かわいい＆機能性抜群のアイテムとは

2023年10月4日（水）から10月29日（日）までの期間、『乾物と生活雑貨すみれや』（京都市左京区）にて、幻燈舎 こぎん刺し・白井文子さんによる『こぎん刺し雑貨展示販売会』が開催されています。

『こぎん刺し』のかわいらしさと機能性を兼ね備えたハンドメイド作品の展示販売の様子をご紹介します。

古民家風の乾物・生活雑貨専門店にて開催中

叡電元田中駅より徒歩5分ほど。東大路通からさらに少し東に入ったところにある『乾物と生活雑貨すみれや』。『こぎん刺し』のあたたかな雰囲気にぴったりの古民家風のお店です。

靴を脱いで畳敷きの店内へ。

穀物や乾物の量り売り、手作り・無添加の食材、素朴な生活雑貨などが並ぶ一角で『こぎん刺し雑貨展示販売会』が開催されています。

「こぎん刺し」とは

『こぎん刺し』とは、青森県津軽地方で生まれた刺し子の一つで、麻布の着物に綿糸で様々な模様を刺したのが始まり。

江戸時代、農民が着ることを許されていたのは布目の粗い麻布の着物でした。
しかし、津軽地方は冬の寒さが厳しい地域。そこで、着物を補強したり保温性を上げたりするために編み出されたのが『こぎん刺し』です。

『こぎん刺し』は1段ごとに針目をずらして刺し、まるで織り込むかのように幾何学模様を形作っていくのが特徴。『モドコ』と呼ばれる基礎模様があり、農村で身近だった牛や魚、猫といった動物、クルミや花が模様のモチーフとなっています。

刺すときに下絵は一切描かず、お手本を見ながら刺していくのが伝統。

機械も電気もない時代、一針ひとはり農村の女性たちの指先によって刺していったことに白井さんは衝撃を受け、『こぎん刺し』を始めたといいます。

これは欲しい…丁寧な手仕事による「こぎん刺し」雑貨

元々は防寒のために衣類に施されていた『こぎん刺し』は生活に深く根差した芸術品。その魅力を伝えるため、白井さんの作品は機能性と実用性を重視したものばかり。

『ブローチ』（大 5,000円／小 4,180円）は全て一点もので、木製の台座と糸と布、安全ピンでできています。洋服はもちろん、スカーフや帽子にも付けられそうです。

台座と柄と糸の種類の組み合わせは無限大。毛糸を使った『こぎん刺し』は角度によって違った表情を見せてくれます。
刺し子のぽこぽこした感触も、モドコ（＝こぎん刺しの基礎模様）によって全く異なります。

こちらの『巾着シリーズ』（大 6,600円／小 5,500円）は、麻布と手染めの糸を使用した昔ながらの『こぎん刺し』で、大きな巾着は、縦40センチ、横30センチほど、小さいものはその半分くらいです。

裏地はすべりのよい布を使っているので、物の出し入れはスムーズにできます。

白色の『巾着シリーズ』（大 4,620円／小 3,960円）は、綿の布とカラフルで光沢のある刺繍糸、真っ白のツイストコードで、ぐんと雰囲気が華やかに。麻布の巾着より小さめで、より普段使いしやすい巾着となっています。

気軽にたくさん使いたい場合は、ワンポイントがかわいい『ふきん』（950円）がおすすめ。同じ模様でも色のバリエーションが豊富なので、ついつい自分の好みのものを探してしまいます。

緻密な作業でありながら、あたたかさもある『こぎん刺し』のハンドメイド作品たち。見た目だけでなく実用性も重視した『こぎん刺し』雑貨と一緒に、これからの寒い時期でも心温まる毎日を快適に楽しく過ごせそうだと感じました！

【詳細情報】
こぎん刺し雑貨展示販売会
開催期間：2023年10月4日（水）～10月29日（日）
開場時間：【水曜～土曜】10:30～18:00【日曜】10:30～15:00
開催場所：京都府京都市左京区田中里ノ前町49-1 乾物と生活雑貨 すみれや
電話番号：075-741-6673
定休日：月曜・火曜
詳しくは『幻燈舎 こぎん刺し』のInstagramもご確認ください。

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文／さとみ縁

【画像】さとみ縁
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