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日常使いできる100%シルクのファッションアイテム【宮津市】

丹後地域は、現在も国内の着物の生地(和装用 表白生地)の約6割を生産し、生糸の3割以上を消費する国内最大の絹織物産地といわれています。

着物に様々な風合いを出すために、絹糸に手を施し“ちりめん”を考案したり、織の技術を駆使して様々な地模様のパターンを設計したりと、先人たちは美しい織物を産み出してきました。

前回は京都府与謝野町のちりめん製造会社『丹菱株式会社』を訪ねました。

今回は、織の技術で美しい図柄と機能性を兼ね備えた丹後織物のショールーム『create ebara(クリエイト エバラ)』を訪ねます。

create ebara

画像:きょうとくらす編集部

美しい丹後織物が見られると聞いて訪れたのは『create ebara(クリエイト エバラ)』。お店の前にはウッドデッキとテラスが! しかもカフェと書いてあるではありませんか!

画像:きょうとくらす編集部

店内は明るくて、コーヒーのいい香りが漂ってきます。

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こちらのカフェでは、ランチセットも提供されています。マシュマロを挟んだあんパンも人気です。

鮮やかなブルーの輝き

画像:きょうとくらす編集部

カフェと反対側にあるのが、『create ebara』のショールーム。鮮やかな青い反物がひときわ目を引きます。こちらでは、『create ebara』オリジナルブランドの商品が見られます。

画像:きょうとくらす編集部

こちらの青いショールは、光の当たり方によって生地の表面が立体的に見えます。まるでさざ波を打っているようです。

画像:きょうとくらす編集部

着物に合わせるのも素敵ですし、普段着でもさし色にピッタリですね。

オリジナルブランド「create ebara」のアイテム

画像:きょうとくらす編集部

『create ebara』のアイテムを製造するのは、シルク100%の生地を製造する織物メーカー『江原産業株式会社』。着物用の反物はもちろん、様々なサイズの生地を製造できることから、洋服をはじめ多様なアパレル商品やパーソナルケア用品などが販売されています。

画像:きょうとくらす編集部

こちらは、シルク100%・ジャガード織りのナイトウェア(男女兼用)。シルクの滑らかな肌触りとさらっとした着心地は、快適な眠りに導いてくれそうです。

画像:きょうとくらす編集部

筆者が感動したのは、ピローカバー。つるつる、ぷるんとした心地よい滑らかな肌触りです。カバーの生地が2mmほどあり、しっかりした厚みで高級感があります。このカバーにしてから髪に寝癖が付きにくくなった気がします。(感じ方には個人差があります)

画像:きょうとくらす編集部

シルク100%のシャツとネクタイは、日常使いしやすいシンプルなデザイン。贈り物にもピッタリです。

画像:きょうとくらす編集部

丹後織物の技術でおられたシルク100%のパーカー。ちょっとしたお出かけに使いやすい万能のブラック。紫外線対策にも◎

洗っちゃっていいんです!

画像:きょうとくらす編集部

シルク製品を買う時の一番のお悩みは“洗えないこと”ではないでしょうか? しかし、ご安心を。『create ebara』ではシルク対応の洗剤をプロデュースしています。手洗い(押し洗い)が基本ですが、汚れを落としながら、シルクの風合いを損なわないようにケアできます。

現在、メーカーでは“洗濯機で洗えるシルク”を開発中で近々お披露目の予定です。

システムエンジニアとメカニックが美の粋を織る

ショールームをご案内いただいたのは『create ebara』を運営する『江原産業株式会社』の代表取締役・江原英則さんと、ストアマネージャー・江原智佳子さんのご夫婦。

画像:きょうとくらす編集部

立体的な織物をどうやって作っているのか? その理由は、江原産業の前身である『江原紋工所』にあります。『江原紋工所』は着物の織り柄と、縦糸と横糸の仕組みを設計する型“紋紙”を作っていました。

例えば、上記の写真は、色とりどりに塗られた“紋紙”です。

画像:きょうとくらす編集部

これが実際に織りあがると、こうなります。紅葉の部分で比較するとわかりやすくなります。

画像:きょうとくらす編集部

糸を盛り上げて織るところや、凹ませて織るところを色で塗り分け、機械に織らせるためのプログラミングをして、このような凹凸を作り出しているのです。最終的には生地に彩色や、刺しゅうなどが施され、着物に仕立てられます。

ジャガード織機

画像:きょうとくらす編集部

『江原産業株式会社』は織物の中でも、織機を使い生地の表面に立体的な地模様を施す『ジャガード織』を得意としています。その織機を使いこなすメカニックや織り手が揃っていることも、美しい織物を産み出すための要素です。

画像:きょうとくらす編集部

ジャガード織機に縦に繋がっている糸『通糸(つうじ)』は3,700本。

画像:きょうとくらす編集部

これは全て手作業で糸が織機に通されています。

画像:きょうとくらす編集部

織機を起動させると大きな音とともに、縦糸と横糸が織り進められます。季節や天気によって糸にかける力やスピードを調節するなど、天然素材を扱うだけに機械の操作にも細心の注意を払います。

与謝野でファッションを楽しむ

画像:create ebara EC

丹後地方には古くから織物の文化が伝わり、今に伝えられてきました。伝統的な織物を伝統的な着方で楽しむのも良いですが、自分好みの色や柄でコーディネイトを楽しんでみてはいかがでしょうか。

画像:きょうとくらす編集部

今回ご紹介した『create ebara』には、着物に仕立てられる反物から、洋装のファッションアイテムまで、丹後織物の可能性を広げたラインアップが揃っていました。新商品の開発も随時進んでいるので、気になる方はお店のホームページや、Instagram(@create.e.silk.cafe)、オンラインショップをチェックしてみてくださいね。

【詳細情報】
create ebara シルク&カフェ
住所:京都府宮津市字須津2665-13
電話:0772-45-1278
営業時間:10:00~17:00
定休日:日曜日・祝日

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【画像・参考】きょうとくらす編集部
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