KBS京都で放送中の『京都画報』。
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今回は、2023年4月4日(火)の放送から、『いづ重』をご紹介します。
八坂神社の門前に店を構える京寿司の名店『いづ重』
![『いづ重』店内](https://kyotokurasu.jp/uploads/2023/06/edae203c2f5447fe6e5c4e5dbf75c109.jpg)
八坂神社の門前にある京寿司の名店『いづ重』。
![『いづ重』店内](https://kyotokurasu.jp/uploads/2023/06/915a722ad714439d7027319c008e1b3f.jpg)
明治の末、鯖寿司で名高い『いづう』で修業した初代・重吉が独立開業し、以来100年以上にわたり京都の人に愛されています。
2023年に建て替えた店舗は明るく清潔。「店全体を調理場のようにしたかった」と話す四代目主人・北村さんのこだわりが店内にたくさん込められています。
![『いづ重』店内](https://kyotokurasu.jp/uploads/2023/06/99e82fe9b33f1591cae8ddf74749ba8b.jpg)
所々に使われた古い店舗の建材が歴史と伝統を演出。
![『いづ重』店内の柱と梁](https://kyotokurasu.jp/uploads/2023/06/eadea58412f73b9c4378dcbdcd6bd44b.jpg)
建て替える前の店舗の梁や柱を使用し、建て替えが行われました。
京寿司では季節の魚を生ではなく、焼いたりお酢でしめたりと加工し使用しています。
京寿司は昔、大皿や鉢に盛り付け、上座から下座に順に皿を回していき取り分けて食べられました。今でもお座敷でその光景を見ることがあるそうです。
![いづ重名物鯖寿司を昆布でしめる様子](https://kyotokurasu.jp/uploads/2023/06/7d0fd500d0bc046f6bda275f2ed1ca70.jpg)
祇園古来の寿司文化を受け継ぐ、『いづ重』の名物は鯖寿司。日本海・対馬沖で獲れた真鯖を使い上質な昆布で巻いて、旨味と風味を引き立てています。
![いづ重名物鯖寿司](https://kyotokurasu.jp/uploads/2023/06/4692f56adf2461e5251305bcd9ad3f7b.jpg)
厚みのある鯖が目をひく逸品で、昆布を取っていただきます。脂ののった鯖の旨みが凝縮されています。昔からほぼ変わらない方法で作られており、繊細な味わいです。
おくどさんを使用した絶品「いなり寿司(※夏季は休止)」
![いづ重名物いなり寿司](https://kyotokurasu.jp/uploads/2023/06/bb0d03f18490b8f1c53a23ca645e41f7.jpg)
『いづ重』のもう一つの名物が『いなり寿司(※夏季は休止)』。ふっくらと炊き上げた関西特有の具材を混ぜたしゃりを詰めた一品です。
![いづ重名物いなり寿司](https://kyotokurasu.jp/uploads/2023/06/7d563ee4c5dc353564499f7967ed0323.jpg)
苧の実(おのみ)という麻の種が入っていて、口の中で香ばしく弾けます。ほかにもゆずが入っていて柑橘の香り、ごぼうの土の香りも味わえます。
![いづ重のおくどさん(かまど)](https://kyotokurasu.jp/uploads/2023/06/202ef753130b009ec5398f4d8a71478f.jpg)
お揚げやしゃりは昔ながらの調理法にこだわり“おくどさん(かまど)”で炊き上げています。『いづ重』のおくどさんは、明治以前に使われていた古い形で焚口が地面に接しています。
特に、おくどさんでじっくりと煮込んだお揚げは、上品な甘さで絶品だそうです。
また、京寿司は翌日に食べられることも多く、「おくどさんで炊き上げられたご飯は翌日の味わいが、ガスで焚くご飯とは全く異なる」と主人の北村さんは話します。
雅ではんなりとした京寿司。雅な華やかさと豪快さを両立した祇園の魅力を堪能できる『いづ重』にぜひ一度足を運んでみてください。
【詳細情報】
いづ重
住所:京都府京都市東山区祇園町北側292-1
文/きょうとくらす編集部
【画像・参考】京都画報(毎月第1火曜日 20:00~20:55) – KBS京都
※この記事は、2023年4月4日(火)放送時点の情報です。詳しくは店舗へお問い合わせください。