コラム

山歩(さんぽ)しよう!衣笠山篇~ハムさんの“アウトドアを楽しもう!”【きょうとくらすコラム】

京都は街から山や川が近く、お散歩したり、山に登ってリフレッシュするのにぴったりな場所です。アウトドアで京都の自然を味わってみませんか?

きょうとくらすでは毎月一回、アウトドアの達人で花背山の家 顧問 安田公一が、アウトドア初心者から、もっともっと楽しみたい人に向けて、ちょっとしたコツや奥深い魅力をお伝えします。今回は、初心者でも始めやすい京都の山歩きスポットをご紹介します。

画像:安田公一

衣笠山

今回は、衣笠山に登ってきました。
宇多天皇が真夏に雪景色が見たいと衣笠山に白い絹を山にかけた故事から 別名「きぬかけ山」と呼ばれています。京都市北区と右京区にまたがり、周囲には金閣寺、仁和寺、龍安寺、等持院、真如寺があります。
これらを結ぶ自動車道をきぬかけの路(みち)とよびますが、地元では観光道路と呼んでいます。登り口の目の前には立命館大学衣笠キャンパス、堂本印象美術館があります。

画像:安田公一

衣笠山は、綺麗なお椀の形をひっくり返したような山でどこからでも登れます。金閣寺を眼下に見下ろすことができる山と言うのが最大の特徴です。山頂からは比叡山や大文字、右京や洛北の街並みが望めます。また、コースを北寄りに進めば円融天皇火葬塚、一条天皇円融寺北陵と堀川天皇(後三条天皇の孫)後円教寺陵、後三条天皇円宗寺陵、後冷泉天皇(後朱雀天皇の子)円教寺陵、後朱雀天皇円乗寺陵の三陵と禎子内親王(後三条天皇の母)円乗寺東陵の朱山七の御陵があり、より歴史を感じられます。さらに長い階段を下りれば、龍安寺の境内へと進みます。

画像:安田公一

登り口

画像:安田公一

立命館大学衣笠キャンパスの北門を目指すのが一番です。京都市バス、京福電車などを利用して立命館大学を目指してください。北門がきぬかけの路に面しています。道路を渡り、衣笠幼稚園の側道から登れば迷うことは無いです。一番の早道ですが、少々急な斜面です。

持ち物

両手が空くようにリュックを背負ってください(クマよけの鈴をつけておく)、飲み物、タオル、弁当、飴やチョコレート、タオル、帽子、軍手、防寒具、雨具、携帯電話、登山地図、ゴミ袋、救急セット、自分が必要と思うもの。

出発時間や所要時間

画像:安田公一

10時 立命館大学北門出発し衣笠幼稚園側道を通ります
11時 頂上に到着(頂上で早めの昼食をとるか、龍安寺の決められた場所で昼食)
13時 下山途中に天皇陵を見学し龍安寺に到着
※個人の体力によって山歩の時間に差はあります。

注意点

画像:安田公一

どこからでも登れる山であるということは、頂上から幾つも迷い道があるということです。
来た道を戻るのがいいとされていますが、やはり違う道を通って帰りたいと思うのが人の気持ちです。道標を見て龍安寺を目指して、下山すると歴史を感じることができておすすめです。

安田 公一(やすだ こういち)花背山の家 顧問 通称:ハムさん

京都市立学校教員として勤務した後、平成7年~10年文部科学省よりシンガポール日本人学校に海外派遣主任教員として赴任。小学生からボーイスカウト活動を行い、海外初のボーイスカウト日本連盟隊を結成、初代国際隊長。帰国後、平成10年京都市教育委員会 花背山の家 指導主事、首席指導主事、課長、所長、2024年4月より顧問。佛教大学教育学部 特任教授として野外教育を広める。文科省 中教審 体験活動委員会委員。教育学修士(心理学)、バレーボール国際コーチ、京都府成年男子バレーボールチーム監督、趣味はバンド活動(ドラム)ライブで活動中。

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文/安田公一

【画像】安田公一