KBS京都で放送中の『谷口流々』。
谷口キヨコが、京都を中心に活躍する人々の仕事現場に足を運び、十人十色の人生哲学を紐解いていきます。
2023年11月18日(土)の放送では、『前田珈琲』2代目オーナー・前田剛さんに話を伺いました。
Profile:珈琲店オーナー・前田剛さん
前田剛さんは、1971年創業のコーヒー店『前田珈琲』の2代目オーナー。
呉服店を改築した本店をはじめ、京都市内の閉校になった小学校や重要文化財を利用した店づくりを行っています。
お店自慢のスペシャルブレンドコーヒー『龍之助』は、深みのある味わい♡
昔ながらの空間の中で、のんびりとしたひとときを過ごせます。
京都市内の博物館や美術館などに出店している『前田珈琲』。芸術や文化を感じられる場所で人々が出会い新しい文化が生まれることにこだわり出店されているそうです。
これまでとは違う変わった喫茶店に
幼少期の前田さんは、小さな喫茶店を営む父親に対して少しコンプレックスを抱いていたのだとか。
しかし、三兄弟の長男だったこともあって大学卒業後からお店の手伝いを始めました。
「まずは有名な喫茶店にしたい」という思いから、前田さんは東京や地方のお店へと足を運び、いいところを学び詰め込んでいこうと考えたそうです。
そんな中、『京都芸術センター』がオープンするという話が出てきました。26歳だった前田さんは、建物の雰囲気にマッチすると考え『明倫店』の出店を決めます。
「父親よりも成功したい」という気持ちもあり、一心で働いたことが功を奏し、『明倫店』はメディアで取り上げられるほど話題に! 隠れ家のような空間にハマるお客さんが急増しました。
芸術・文化と関わる喫茶店
『明倫店』を出店した初期は、芸術や文化に全く興味がなく知識がなかったという前田さん。
当時『京都芸術センター』の館長だった裏千家の家元と知り合ったことをきっかけに、茶道を始めるようになりました。
茶道の稽古を通して、狂言や日本舞踊など色々な人と関わりを持ったことで、“京都の文化とともにある喫茶店”でありたいと考えようになったそうです。
喫茶文化を世界へ発信
「これまで自分から場所を見つけてきてここに出店したいといったことがない」という前田さん。これまで良いタイミングで良い人に出会えたと感じているそうです。
京都を中心にこれまで展開してきましたが、2017年にお話をいただいたことで中国・北京へと初出店。
北京は「日本が負けているのでは」と感じるほどに素敵なカフェも多いのだそうです。その反面、中国の珈琲文化の歴史は浅いそうです。そこで、これまでなかったような純喫茶の文化を伝えられるお店を目指しているそうです。
これから他の国への出店も検討しているのか伺うと、前田さんは「行き当たりばったりでありたい」と話します。次どうなるかわからない展開を楽しみながら、ご縁とともに喫茶文化を伝えたいと考えているそうです。
前田さんを表すことば
“前田さんを表すことば”は、『待人』です。
物事を積極的に待つ前田さんだからこそ、幸運や素敵なご縁が舞い込んでくるのかもしれませんね!
ぜひ京都の文化を感じながらコーヒーを楽しんでみてはいかがでしょうか?
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文/sumire
【画像・参考】谷口流々(毎週土曜日9:30~10:00) – KBS京都
※この記事は、2023年11月18日(土)放送時点の情報です。最新の情報は各店舗・施設にお問い合わせください。