スーツを着た女性から保険の内容について説明をうける家族
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【FPが解説】妊娠・出産を機に考えたい! 「子どもにまつわる保険」

「頑張りすぎないマネープランで夢の実現を!」がモットーのCFP(R)認定者(ファイナンシャル・プランナー)・八束和音です。

連載『FP八束の「お金とくらす」』では、子育て世帯が知っておきたい“お金にまつわる知識や情報”をご紹介します。

子どもの誕生は、人生においてとても大きなイベントですよね。このタイミングに「保険を見直した方がよいのかな?」と考える新米パパ・ママも多いのでは。

そこで今回は、子どもにまつわる保険についてご紹介します。ぜひチェックしてみてくださいね。

子どもの病気やケガに備える保険

小児科医によって医療診察を受ける乳児と家族
画像:metamorworks/Shutterstock

子どもにかかる医療費は自治体の助成制度などが充実しているため、病気やケガへの大きな保障は不要になることが多いです。しかし、「できるだけ持ち出しがないように備えておきたい」という声も聞こえてきます。

そんなパパ・ママにおすすめなのが、子どもを対象とした掛け捨ての『キッズ向け共済』。色々なタイプがありますが、中には月々1,000円程度の掛け金で、ケガや病気による入院や手術をカバーしてくれるものも。

他人にケガをさせてしまった時や、物を壊してしまった時の費用を補償する“損害賠償責任保険”がセット、もしくは特約として付加できるタイプもあります。子育て中はさまざまなアクシデントが起こるので、こういった補償もあれば心強いですね。

学資準備のための保険

大学の帽子とお金が並ぶ学資保険のイメージ
画像:dee karen/Shutterstock

妊娠や出産を機に、『学資保険(こども保険)』への加入を検討するパパ・ママも多いのではないでしょうか。『学資保険』の魅力は、契約者(親)に万が一のことがあったとしても資金準備ができる点です。

例えば、18歳満期の100万円の学資保険に加入していれば、契約者が死亡(または高度障害)した場合には保険料の払い込みは不要となり、18歳時点で100万円の保険金を受け取ることができるものもあります。保障内容は、商品によって異なるので加入前にしっかりと確認してくださいね。

大学の教室で会話する学生たち
画像:metamorworks/Shutterstock

ただし、『学資保険』は一般的に加入時の予定利率で固定されるので、今後金利が上がれば『積立貯蓄』や『NISA(つみたて投資枠)』などの金融商品を利用した方が増やせる可能性もあります。

貯蓄目的で『学資保険』に加入するなら、なるべく返戻率の高いものを選ぶといいでしょう。「学資保険に加入する」「貯蓄やNISAで積立する」のどちらもメリット・デメリットがあるので、組み合わせるのも一手です。

親に万が一のことがあった時の保険

赤ちゃんを抱っこする家族
画像:metamorworks/Shutterstock

子どもが生まれたら確認しておきたいのが、親の『死亡保障』です。子育て中に親に万が一のことがあったときには『遺族年金』が支給されますが、それだけでは子どもが独立するまでの生活費や大学進学等の費用が不足してしまうことも。子どもが生まれたら、現在の保障が十分かどうかをチェックしておきましょう。

スーツを着た女性から保険の内容について説明をうける家族
画像:maruco/Shutterstock

安い保険料で死亡保障を確保したい場合には、『定期保険』『収入保障保険』などの掛け捨てタイプもおすすめです。

中でも、保障がわかりやすくシンプルなのが『収入保障保険』です。例えば、万が一の時の生活費の不足分月10万円をカバーできるよう子どもが独立するまでの期間加入する……といったように、保障を組み立てやすいのが特徴。一般的に子どもの成長とともに必要な死亡保障は下がりますが、そのような変化にもフィットします。

以上、子どもにまつわる保険についてご紹介しました。子ども自身の病気やケガ、将来の学費準備や、親の死亡保障など、自分たちの家庭にとって必要な保障が何なのかを、しっかりと見極めてくださいね。

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文/八束和音(CFP認定者)

【画像】Shutterstock:metamorworks/dee karen/maruco