「頑張りすぎないマネープランで夢の実現を!」がモットーのCFP(R)認定者(ファイナンシャル・プランナー)・八束和音です。
連載『FP八束の「お金とくらす」』では、子育て世帯が知っておきたい“お金にまつわる知識や情報”をご紹介します。
日々、育児と仕事に追われるパパ・ママにとって、時間は何にもかえがたいもの。「お金で解決できるなら……」とつい増えてしまう出費もあるはず。
多少の割り切りも大切ですが「せっかく働いたのに思うようにお金が残らなかった」ということも。あらかじめどのような支出が膨らみがちなのかを把握し、対策を立てておきたいですね。
そこで今回は、“働くパパ・ママが気を付けたい支出のポイント”をFPである筆者が解説します。
1:食費関連
共働き世帯で膨らみがちな支出の1つが、“食費”。「手の込んだ食事を作って子どもに食べさせてあげたい」と思いながらも、お惣菜をメインメニューにして時間の節約を図る……といったケースもあるのではないでしょうか。
また、「せっかく仕事をして収入を得ているのだから、土日はちょっとぜいたくに外食しよう」と財布の紐が緩んでしまうことも。
筆者も子育て時代は、お惣菜に頼りまくり毎週末外食するなど食費にはかなり散財してきました。しかし、今になってみると「もう少しお金を貯められたかも」と反省しています。
毎週末外食をするのではなく“月に2回まで”など、ルールを決めておくのも一つ。メリハリをつけながら、上手に手抜きすることを目指してくださいね。
2:仕事関連
第一線で仕事をしていると、洋服やメイク、交際費などの支出も増えますよね。しかし、これは働くための“経費”なので、付き合いを切り詰めたり、いつも同じ洋服で我慢したり……といったことはする必要ありません。仕事に向かう自分を奮い立たせるためにも、とても大切な支出といえるでしょう。
しかし、ここで気をつけたいのは、“仕事のストレスを発散させるため”の買い物。
「これは仕事で着ることができる洋服だから必要経費!」と制限を設けず買い物をしていると、せっかく働いて得た収入もあっという間に消えていくことに。2~3日おいて本当に必要なものかどうかを考えるだけでも、衝動買いを減らすことができます。“自分へのご褒美”にもルールを設けてみてはいかがでしょうか。
3:子ども関連
急な残業で近所の友人に子どもを預かってもらったり、子どもが突然発熱して実家に頼ったりなど、子育てには予期せぬ出来事が付きもの。大急ぎで帰宅するためにタクシーを使ったり、友人へのお詫びの印にお菓子を差し入れたりといった細かい出費も見逃せません。また、“病児保育”を利用するなど、突発的な出費が発生することもありますよね。
友人や実家は困った時に助けてくれるとてもありがたい存在。何かあったときに気持ちよくお願いできる関係を維持するためにも、ちょっとした心遣いは不可欠です。そのため、これらの費用はケチらないように心がけたいもの。
いつまでも負担が続く費用ではないため“今だけ”と割り切ることをおすすめします。お土産などのプレゼントだけではなく、“何かあったときにはこちらも子どもを預かる”といったように、お互いに助け合える関係を築くことができれば理想的ですね。
共働きで増える支出、気になるものはありましたか? どれも仕事を続けるうえで不可欠な出費といえるため、気にしすぎる必要はありませんが、メリハリをつけた出費を心がけてみて下さいね。
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文/八束和音(CFP認定者)
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