KBS京都で放送中の『京都浪漫~悠久の物語~』。
2023年10月1日(日)に放送された『京都 花ごよみ~妙蓮寺・楊谷寺・勝林寺・八大神社~』から、“妙蓮寺”についてご紹介します。
京都市上京区にある「妙蓮寺」
新型コロナウイルスの蔓延をきっかけに、千年の都・京都から、新たな“花の文化”が全国に広まっているのをご存知でしょうか?
花を生け、仏に供える風習から生まれたという華道。その発祥の地である京都には、古より四季折々の花の美しさで知られる神社仏閣が数多くあります。
京都市上京区にある、花の名前が付けられたお寺『妙蓮寺(みょうれんじ)』もその1つ。
夏の終わりから秋にかけて咲く花“芙蓉(ふよう)”や、
10月中旬、日蓮の命日の頃から咲き始め、4月に満開になる“御会式桜(おえしきざくら)”が有名です。
妙蓮寺までは、地下鉄烏丸線『今出川』駅から徒歩およそ16分。市バス『堀川寺ノ内』のバス停からは徒歩およそ2分です。
「妙蓮寺」を代表する花々
芙蓉は、夏の終わりから秋にかけて見頃を迎え、境内のあちらこちらで白やピンクの花を咲かせます。境内には6種類ほどの品種が見られます。
こちらは紅芙蓉。境内には寺名を冠した『妙蓮寺紅芙蓉』と、
『圓常院(えんじょういん)紅芙蓉』があります。
芙蓉のほかにもこのお寺ならではの花があります。その1つが、10月の半ばに咲き始め、翌年4月に満開になる『御会式桜(おえしきざくら)』です。
日蓮聖人の命日である10月13日頃から咲き始めお釈迦様の生誕日の4月8日頃に満開となります。
『御会式桜』の後を追うように咲く早咲きの椿は、『妙蓮寺椿』と名づけられています。
例年11月から3月ごろまで咲き続ける『妙蓮寺椿』は、古くから茶室の床を飾る茶花として愛用されてきました。
室町時代の連歌師・宗祇も絵を残し、「余の花は みな末寺(まつじ)なり 妙蓮寺」と賞賛したと伝わります。
“花の寺”として知られる妙蓮寺は、芙蓉や『御会式桜』以外にも、春のツツジ、フジ、アジサイ、ハス、彼岸花など、四季の変化を感じさせる花々が境内を彩ります。
移りゆく花の見頃はまさに一期一会。皆さんも季節の花を愛でに妙蓮寺へ訪れてみてはいかがでしょうか。
文/中村ゆか
【画像・参考】京都浪漫~悠久の物語~(第1・2週 日曜日 21:00~21:55/再放送 第3・4週 日曜日 21:00~21:55) – KBS京都
※この記事は2023年10月1日(日)放送時点の情報です。