コロナ禍で人気に火が点いたものの一つと言えば……アウトドアですよね。密を避け、自然豊かな場所に出かけ、キャンプやバーベキューを楽しんで、ハマったという方も多いのではないでしょうか?
ソロで、ファミリーで、仲間同士で……楽しみ方もそれぞれですが、きょうとくらすでは毎月一回、アウトドアの達人、『花背山の家』の所長・安田公一のコラムをお送りします。
このコラムでは、通称“ハムさん”こと安田所長がアウトドア初心者から、もっともっと楽しみたい人に向けて、ちょっとしたコツや奥深い魅力をお伝えします。今回は『寒中テント泊に挑戦』をご紹介します。
冬のテント泊は寒い?
先日「テントに泊まって花背の冬の寒さを体験しよう!」というイベントを企画したところ、8組20名の家族の参加がありました。寒さ覚悟のテント泊、参加者はこの寒さに耐えられたのでしょうか!?
昼は温かい食べ物作りとテントはり
昼食は“きりたんぽと温かい味噌汁作り”。香ばしいおこげがついて美味しそう!
身体を温めたら、寝る場所を作ります。宿泊者のテントを寄せて建てて“テント村”を作ります。場所は、野外に大屋根のある炊事場を使用します。屋根からブルーシートをたらし、風除けを設置しました。
寒さ対策で重要なのはテントの内側です。銀の防寒シートを敷き、その上にダンボール、さらに銀のロールシート、そしてインナーを入れた寝袋を重ねます。
寝袋の上からは毛布(寝袋を広げたもの)を掛けます。これで完璧です。希望者には湯たんぽを渡しますが、希望したのはスタッフだけでした。さすがつわもの達です。
夜は焚火で温まろう
夜には火を囲んで大キャンプファイヤーで身体を動かして心をはずませます。その後は夜食のぜんざいです。焚火の残り火をカメラで撮影すると、まるで銀河のようにキラキラ写真が撮れました。
夜空には満点の星空が広がります。午後9時半に就寝しました。
この日は今季一番の寒さで、気温は零下になりました。マイナス4度を体感した朝でした。テントの表面は氷でパシパシになり、それを手で掴み、喜ぶ子ども達でした。
朝6時半の起床後にたき火の前で“朝の集い”をして、朝食を取りました。テントの片付けをして、子ども達はアスレチックやフライングディスクをして動き回り、寒さなんのそのというたくましさでした。
参加者からの声
参加者の感想は、「思ったより快適だった」「体は結構、大丈夫だったが顔が寒かった」「家では出来ない体験ができて楽しかった」「揺れる炎や火の粉を見ていると心が癒された」「人柄があたたかい人達でほんわかした」「寒かったが、人の集まりと火のぬくもりで心温まる一晩だった」と。
我々が狙ったのは寒さを体感してもらうだけでなく、火のぬくもりや明るさを感じてもらい、人の心の温まりに触れて、冬の澄みきった空に浮かぶ星の美しさに感動してもらうことでした。
「自然ってすごいな」「自然っていいな」「人との触れ合いっていいな」と思ってもらうことが根底にありました。
来年の希望には大きなお鍋でぐつぐつ煮て、皆で食べる体験が出来れば嬉しいと声もありました。
「花脊山の家」主催の各種行事が申し込み受付中
現在、花脊山の家が主催する各種行事の申し込みが可能です! 雪が積もる冬も花背山の家で自然を楽しんでくださいね。
2024年1月27日(土)・28日(日):親子で冬遊びをしよう
2024年2月10日(土)11日(日):冬の風物詩・あんどん作り
2024年3月17日(日):茅葺きの北山民家でお餅つき
2024年3月30日(土):木こり体験
イベントの詳細や、申し込み方法、申し込み締め切りは、花脊山の家のホームページをご確認ください。
安田 公一(やすだ こういち)花脊山の家 所長 通称:ハムさん
小学校5年生から大学生までボーイスカウト活動を行う。京都市立学校教員として勤務(中川小・嵯峨小・室町小)、平成7年~10年文部科学省に出向後、シンガポール日本人学校に海外派遣主任教員として赴任。海外初のボーイスカウト日本連盟初代国際隊長。帰国後、平成10年京都市教育委員会花背山の家指導主事、首席指導主事、事業課長、同27年所長として現在に至る。平成28年文科省中教審体験活動検討委員会委員を務める。教育学修士(心理学)、バレーボール国際コーチ。京都成年男子バレー国体チーム監督。3年連続国体出場。昨年5位入賞。趣味はバンド活動(ドラム)ライブで活動中。
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文/安田公一
【画像】花脊山の家