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「星降る夜」を堪能!ハムさんの“アウトドアを楽しもう!”【きょうとくらすコラム】

コロナ禍で人気に火が点いたものの一つと言えば……アウトドアですよね。密を避け、自然豊かな場所に出かけ、キャンプやバーベキューを楽しんで、ハマったという方も多いのではないでしょうか?

ソロで、ファミリーで、仲間同士で……楽しみ方もそれぞれですが、きょうとくらすでは毎月一回、アウトドアの達人、『花背山の家』の所長・安田公一のコラムをお送りします。

野外活動施設花背山の家
所長安田公一さん
画像:花脊山の家

このコラムでは、通称“ハムさん”こと安田所長がアウトドア初心者から、もっともっと楽しみたい人に向けて、ちょっとしたコツや奥深い魅力をお伝えします。今回は、花脊山の家で行われている「魚つかみ・森のレストラン・天体観察」をご紹介します。

魚とふれあい 命をいただく

画像:花脊山の家

泳いでいる魚を素手でつかむのは至難の業です。生きている魚をつかみ、感謝しつつ命をいただきます。場所は花背山の家の中にある山頂から流れる川を土嚢で堰きとめた人工池です。広さは30平米(小学校プールの5分の1)ほど。

いわな、あまご、あゆを放流して魚つかみを行います。膝ほどの水位では、人が素手で魚をつかむことはほぼ不可能です。その難しさを知れば、魚をつかむことのできるコツを知りたくなります。土嚢を外し、水位を下げていきます。

画像:花脊山の家

水面の上からつかみに行くのではなく、水中で両手をトンネルのようにして待機すると、魚の習性でトンネル中に入りこもうとします。暫くじっとして魚が安心した時につかむ(手を絞める)のがポイントです。

画像:花脊山の家

魚を始めてつかんだ感触は忘れられません。大切な命をいただいて私たちは生きていることを忘れてはなりません。命の学習です。

森のレストランのシェフは君だ!

画像:花脊山の家

自然の植物や生態に目を向けるために、参加者には『森のレストラン』のシェフになってもらいます。とはいっても、食べ物を作るのではありません。自然の中にある植物や石などを野菜や麺に見立てて、エビフライ、ハンバーグ、パスタやナポリタンなどの料理を作ってもらいます。

画像:花脊山の家

それを参加者で鑑賞しあいプレゼンを加えて、自然に目を向けると言うプログラムです。自然の中には色とりどり、形も無限にあります。工夫次第では食べられそうなランチやディナーになります。

星降る夜に

画像:花脊山の家

新しい星を見つけるのは“観測”ですが、今ある星を見るので“観察”と呼びます。プラネタリウムがドイツから日本に伝わり、今年で100年だそうです。あちらこちらでプラネタリウム100年祭が開催されています。花脊山の家には展望台があり、星をきれいに見ることが出来ます。

画像:花脊山の家

実際の天体観察はというと夜風が寒くて、雲がかかり、晴れて来るまで待ちぼうけで、部屋の中でプラネタリウムのように見られたら良いなと思ってしまいます。

しかし自然の天体にはプラネタリウムには無い、偶然や奇跡があるのです。偶然は人工衛星です。宇宙ステーションやスターリンク衛星と遭遇することがあります。事前に調べておけばその時刻に見えるのですが、空を見上げて偶然に出くわすとその感激はひとしおです。

画像:花脊山の家

奇跡的な出逢いは、流れ星でしょうか。明るい繁華街や都会では、3等星くらいまでしか見られませんが、街灯が少ない山の上やキャンプ場では、6等星くらいまでの星が見えてくるのです。まさに星降る夜!

画像:花脊山の家

しばらく空を見ていると流れ星(流星)がみるみる降ってくることがあります。流れ星が見えて落ちるまでに願いごとをすれば叶うと言われています。一度、自然の中の奇跡に出逢って願い事をしてみませんか?

安田 公一(やすだ こういち)花脊山の家 所長 通称:ハムさん

小学校5年生から大学生までボーイスカウト活動を行う。京都市立学校教員として勤務(中川小・嵯峨小・室町小)、平成7年~10年文部科学省に出向後、シンガポール日本人学校に海外派遣主任教員として赴任。海外初のボーイスカウト日本連盟初代国際隊長。帰国後、平成10年京都市教育委員会花背山の家指導主事、首席指導主事、事業課長、同27年所長として現在に至る。平成28年文科省中教審体験活動検討委員会委員を務める。教育学修士(心理学)、バレーボール国際コーチ。京都成年男子バレー国体チーム監督。3年連続国体出場。昨年5位入賞。趣味はバンド活動(ドラム)ライブで活動中。

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文/安田公一

【画像】花脊山の家