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【2024年最新】ライトアップ情報も! 「京都の桜の名所」厳選10選

美しい山々や川、北には海と多くの自然資源に恵まれた都市、京都。自然と歴史・文化が融合し、長きにわたって日本の中心地として栄えてきました。

連載『きょうとの自然とくらす』では、自然と調和し日々を歩む京都、京都の自然と共に生きていく知恵や工夫について発信していきます。

癒やしや喜びを与えてくれる自然。今回の『きょうとの自然とくらす』では、京都の桜の名所をご紹介します。

1:円山公園【京都市東山区】

円山公園_祇園枝垂桜
画像:(公財)京都市都市緑化協会

桜の時期に京都を訪れたら一度はお目にかかりたいのが、『円山公園』のしだれ桜。

円山公園は、明治19(1886)年に開園した京都市内で最も古い公園で、祗園しだれ桜に代表される桜の名所です。

円山公園祇園枝垂桜  (夜)
画像:(公財)京都市都市緑化協会

円山公園の中心にある枝垂れ桜は、通称「祇園の夜桜」と呼ばれています。正式名称は『一重白彼岸枝垂桜』といい、現在の桜は実は2代目。初代は樹齢200年余で、昭和13年に天然記念物に指定されましたが、昭和22年枯死してしまいました。現在の桜は初代の桜から種子を採取し育てられたものだそうです。

夜はライトアップされ、より一層幽玄で優美な雰囲気を醸し出します。

【詳細情報】
円山公園
住所:京都府京都市東山区円山町
入園時間:自由
入園料:無料

円山公園「祇園枝垂桜ライトアップ」
実施期間:2024年3月23日(土)~4月7日(日)※かがり火は3月23日(土)~3月31日(日)
実施時間:日没~22:00

2:高台寺【京都市東山区】

高台寺の枯山水庭園
画像:高台寺

豊臣秀吉の正室・北政所ねね(高台院)が夫・秀吉の菩提と自身の墓所として1606年開創した臨済宗の寺院『高台寺』。

境内に約50本の桜が植樹され、方丈前庭『波心庭』には、樹齢70年を越える枝垂れ桜があります。白砂にピンクの花が映え、例年は3月後半が見ごろです。

高台寺襖絵_観月の心ー桜に願いをこめて
画像:高台寺

秀吉の菩提とねねが眠る『霊屋(おたまや)』はのちに『高台寺蒔絵』と呼ばれる技法が編み出されるきっかけとなった霊廟であり、本年はねね没後400年目となります。

ライトアップされた高台寺
画像:高台寺

『夜間特別拝観』が行われ、庭園の枝垂れ桜を始め、重要文化財に指定されている建造物のライトアップは、息を呑むほどの美しさです。

今年が最後になる夜の巡行行事『きつねの嫁入り行列』も見逃せません。狐の面を付けた白無垢姿の狐の花嫁が花嫁専用の人力車に乗り、ねねの道を侍者とともに桜並木の下を行列巡行します。花嫁行列を見ると幸せになると言われています。

【詳細情報】
高台寺
住所:京都府京都市東山区高台寺下河原町526
拝観時間:9:00~17:30 ※17:00受付終了
拝観料:大人 600円/中高生 250円 ※小学生・幼児は保護者同伴で無料。個人参拝に限る。

高台寺「2024年 春の夜間特別拝観」
実施期間:2024年3月15日(金)~5月6日(月・祝)
実施時間:17:00~22:00 ※21:00受付終了

高台寺「きつねの嫁入り行列」
実施期間:2024年4月3日(水)~4月7日(日)
実施時間:18:00・19:00 ※1日2便
順路:大谷祖廟前~ねねの道~高台寺利生堂まで

3:知恩院【京都市東山区】

知恩院_三門_桜
画像:知恩院

浄土宗の総本山で知られる『知恩院』は、国宝の『三門』や『御影堂』に加え、数多くの重要文化財が存在しています。

知恩院_友禅苑_桜
画像:知恩院

三門の近く、東山の湧き水を引き入れた庭園と枯山水の庭園とで構成された昭和の名園『友禅苑』。春には桜で彩られます。

知恩院_ライトアップ
画像:知恩院

ライトアップも期間限定で実施され、友禅苑や三門周辺の桜が暗闇に浮かび上がり、幻想的な雰囲気に包まれます。

【詳細情報】
知恩院
住所:京都府京都市東山区林下町400
拝観時間:【3月・4月開門時間】5:30~16:00【友禅苑】9:00~16:00【方丈庭園】9:00~15:50
拝観料:【友禅苑】大人 300円/小人 150円【方丈庭園】大人 400円・小人 200円【共通券】大人 500円・小人 250円 ※小人は小・中学生

知恩院「春のライトアップ2024(夜間特別拝観)」
実施期間:2024年3月23日(土)~4月3日(水)
実施時間:17:45~21:30 ※21:00受付終了
拝観料:大人 800円/小人(小・中学生)400円

4:東寺(教王護国寺)【京都市南区】

東寺 桜満開
画像:オフィスK/PIXTA(ピクスタ)

京都のシンボルにもなっている国宝・五重塔を有する東寺。世界文化遺産『古都京都の文化財』の一つです。近鉄電車・東寺駅から徒歩10分のところにあります。正式名称は『教王護国寺(きょうおうごこくじ)』といい、東寺真言宗の総本山です。

東寺の不二桜
画像:shimanto/PIXTA(ピクスタ)

境内には多数の桜がありますが、中でも樹齢130年を超す紅枝垂れ桜『不二桜』が有名です。五重塔と並んだ姿は、多くの人を魅了します。

東寺の夜桜満開
画像:genki/PIXTA(ピクスタ)

期間限定でライトアップが行われ、同時に金堂と講堂の夜間特別拝観も行なわれます。JR・京都駅の八条口から徒歩15分なので、京都旅の最後に東寺のライトアップを眺めて帰るのもおすすめです。

【詳細情報】
東寺(教王護国寺)
住所:京都府京都市南区九条町1
拝観時間:8:00~17:00 ※16:30受付終了
拝観料:【通常時 金堂・講堂】大人 500円/高校生 400円/中学生以下 300円

東寺「夜桜ライトアップと金堂・講堂夜間特別拝観」
実施期間:2024年3月16日(土)~4月14日(日)
実施時間:18:00~21:30 ※21:00受付終了
拝観料:大人 1,000円/中学生以下 500円
※2024年4月27日(土)~5月6日(月・祝)も同時間・同料金でライトアップ実施予定

5:仁和寺【京都市右京区】

仁和寺の桜
画像:仁和寺

888年に創建されかつて門跡寺院として栄えた『仁和寺』。江戸時代の頃から庶民の桜として親しまれ、数多くの和歌に詠まれてきた『御室桜』で有名です。大正13年には国の名勝に指定されています。

仁和寺の桜
画像:仁和寺

御室桜は樹高が低いため、桜を背景にした写真も撮りやすく、間近で楽しめるのが嬉しいポイント。

仁和寺の桜
画像:仁和寺

京都三大門の一つ・二王門や国宝・金堂をはじめ、重要文化財も多く、桜以外の見どころも豊富です。

【詳細情報】
仁和寺
住所:京都府京都市右京区御室大内33
拝観時間:9:00~17:00
拝観料:【仁和寺御所庭園】大人 800円/高校生以下 無料【御室花まつり 特別入山料】大人 500円/高校生以下 無料

御室花まつり
開催期間:2024年3月23日(土)〜5月6日(月・祝)
拝観時間:8:30~17:30

6:退蔵院【京都市右京区】

庭園の桜
画像:退蔵院

『妙心寺』の塔頭の内の一つである『退蔵院』。40余りある塔頭寺院の中でも屈指の古刹です。境内には、国宝『瓢鮎図(ひょうねんず)』(模本)や枯山水庭園、池泉回遊式庭園があります。

退蔵院の枝垂れ桜
画像:退蔵院

門をくぐると、樹齢60年ほどの紅しだれ桜がお目見えします。平安神宮にある紅しだれ桜の孫桜だそうです。

庭園の桜
画像:退蔵院

桜の花びらのシャワーと枯山水庭園のコントラストも見事です。

池泉回遊式庭園『余香苑』にはお茶席『大休庵』もあり、お抹茶とお茶菓子をいただくこともできますよ。

【詳細情報】
退蔵院
住所:京都府京都市右京区花園妙心寺町35
拝観時間:9:00~17:00
拝観料:大人 600円/小・中学生 300円 【お抹茶一服】700円
※保護者同伴の小学生未満の幼児は無料

7:醍醐寺【京都市伏見区】

醍醐寺_霊宝館外観_春
画像:醍醐寺

京都の世界文化遺産の一つ『醍醐寺』、真言宗醍醐派の総本山です。醍醐山全山が寺域で、山上を上醍醐、山麓を下醍醐といいます。豊臣秀吉が行った『醍醐の花見』でも有名で、『日本のさくら名所100選』にも選ばれています。

醍醐寺_桜会中日_柴燈護摩法要
画像:醍醐寺

かわづ桜、しだれ、ソメイヨシノ、山桜、八重ザクラ、三宝院の太閤しだれ桜、大山桜と様々な桜が咲き誇ります。桜の時期は行事も多く、2024年4月1日(月)には『桜会中日 柴燈護摩法要』が行われます。

醍醐寺_豊太閤花見行列
画像:醍醐寺

毎年4月の第2日曜日には『豊太閤花見行列』が開催され、秀吉らに扮した時代装束の行列が境内を練り歩きます。2024年は4月14日(日)に開催です。

醍醐寺や周辺には駐車場が少なく道路が狭いので、公共交通機関の利用がおすすめです。

【詳細情報】
醍醐寺
住所:京都府京都市伏見区醍醐東大路町22
拝観時間:【下醍醐】9:00~17:00 ※16:30受付終了【上醍醐】9:00~15:00
拝観料:【通常時 下醍醐】大人 1,000円/中高校生 700円【春期・2024年3月20日(水・祝)~5月6日(日・祝)下醍醐】大人 1,500円/中高校生 1,000円 【上醍醐】大人 600円/中高生 400円
※小学生以下無料

醍醐寺「桜会」
実施期間:2024年3月15日(金)~4月15日(月)
3月15日(金)桜会関白 大般若転読法要
4月1日(月)桜会中日 柴燈護摩法要
4月14日(日) 豊太閤花見行列
4月15日(月) 桜会結願 恵印三昧耶法要

8:平安神宮【京都市左京区】

平安神宮_桜
画像:平安神宮

平安遷都1100年を記念して創建された『平安神宮』。数々の文豪が愛した桜の名所としても有名です。社殿は平安京の正庁を模しており、白砂に朱色の柱が映えます。

平安神宮_桜
画像:平安神宮

平安神宮を多く彩るのは、八重咲きで紅色があざやかな『紅しだれ桜』です。朱色の社殿と織りなすコントラストは抜群。

また、西神苑の茶室『澄心亭』でお茶席も開催されます。

平安神宮 - 紅しだれコンサート
画像:active-u/PIXTA(ピクスタ)

2024年4月3日(水)から4月7日(日)には、神苑の紅しだれ桜などのライトアップと、東神苑貴賓館をステージに演奏されるコンサートが開催されます。

【詳細情報】
平安神宮
住所:京都府京都市左京区岡崎西天王町
拝観時間:【境内】6:00~18:00【神苑】8:30~16:30 ※季節により変動
拝観料:【境内】無料【神苑】 大人 600円・子ども 300円

平安神宮「平安神宮 桜音夜(さくらおとよ)京都・紅しだれコンサート2024」
実施期間:2024年4月3日(水)~4月7日(日)
実施時間:【ライトアップ】18:15~21:00【コンサート】1部 18:40~19:10/2部 19:55~20:25
拝観料:【入場券(ライトアップのみ)】大人 1,500円・小学生 1,300円【コンサート付入場券】大人 4,000円・小学生 3,500円 ※当日一般券
※入場券は前売りも実施されています。詳しくは「平安神宮 桜音夜」特設ページをご覧ください。

平安神宮「観桜茶会」
実施期間:2024年3月31日(日)~4月11日(木)
実施時間:9:00~16:00頃 ※茶券がなくなり次第終了
お茶券:1,000円(別途神苑拝観料)

9:平野神社【京都市北区】

平野神社_桜
画像:平野神社

境内に約60種400本の桜を有する『平野神社』。社格は最も高い“上七社”の一社で、伊勢神宮や石清水八幡宮、伏見稲荷大社など同格です。

平野神社_桜
画像:平野神社

見頃になると、境内一面に鮮やかに咲き誇った桜を見ようと全国から参拝客が集まります。珍種も多いので、1本1本見て回ると自然と時間が流れます。品種の多さから見頃も長く、例年3月中旬頃から4月下旬まで楽しめます。

平野神社_夜桜
画像:平野神社

ライトアップも実施され、江戸時代から庶民にも開放され愛されてきた『平野の夜桜』は、古くから京都を代表する花見の名所です。

【詳細情報】
平野神社
住所:京都府京都市北区平野宮本町1
拝観時間:6:00~17:00
拝観料:無料

平野神社のさくらまつり
実施期間:2024年3月23日(土)~4月14日(日)
実施時間:17:00~22:00 ※21:00受付終了

10:原谷苑【京都市北区】

京都府 原谷苑の桜
画像:toktuk/PIXTA(ピクスタ)

原谷苑は木材を取り扱う村岩農園が手掛ける、桜や紅葉の時期のみ公開される庭園。

約4,000坪もあるという広大な敷地には桜だけではなく様々な花が咲き乱れます。桜の種類も豊富で、紅しだれ桜に始まり、ソメイヨシノをはじめ、牡丹桜などおよそ20種近くが植えられています。

京都府 原谷苑の桜
画像:kzy-omr/PIXTA(ピクスタ)

メディア露出が他のスポットに比べ多くはない穴場スポットです。

京都府 原谷苑の桜
画像:TAKUYA.A/PIXTA(ピクスタ)

駐車場はありますが、開苑中は賃送タクシーの乗降待機所・貸切タクシー用の駐車場となるため利用できません。また、渋滞緩和の意味でも、賃走タクシーまたは、市バス・原谷で下車ののち徒歩での来苑が推奨されています。また、苑内は景観と桜の育成のため舗装されていないので歩きやすい靴での来苑がおすすめです。

【詳細情報】
原谷苑
住所:京都府京都市北区大北山原谷乾町36
開苑期間:2024年3月16日(土)~4月下旬
開苑時間:9:00~17:00 ※受付16:30まで
入苑料:大人 1,800円/小中学生 500円(高校生は学生書提示で500円)

京都夜桜生中継2024

1200年の歴史を紡いできた古都・京都。そのはじまりの時から一度も位置を変えることなく都の歴史とともに歩んできた、真言宗総本山・東寺から生中継で京都の桜をお届けします。

番組内では、神泉苑や二条城の桜の様子や、平安時代に流行した歌曲“今様”を復興した古の音色と舞を披露します。世界遺産・東寺を舞台に歴史浪漫と桜が織りなす特別な桜の一夜をお楽しみください。

2024年3月27日(水)19:00~20:55
放送局(同時放送):KBS京都・BS11

ゲスト 本田望結(俳優・フィギュアスケーター)
ゲスト いとうせいこう(作家・クリエイター)
■解説 山田邦和(同志社女子大学教授)
■演奏 日本今様謌舞楽会
■進行 梶原 誠(KBS京都アナウンサー)
■中継 KBS京都アナウンサー

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文/きょうとくらす編集部

【画像・参考】 (公財)京都市都市緑化協会/高台寺/知恩院/仁和寺/退蔵院/醍醐寺/平安神宮/平野神社
PIXTA(ピクスタ):オフィスK/shimanto/genki/active-u/toktuk/kzy-omr/TAKUYA.A
※文中の価格はすべて税込みです。
※例年の桜の見頃を元に制作しています。2024年最新の見頃情報は各施設HPなどもあわせてご確認ください。