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入所倍率は10倍!? 小学生に爆発的人気のクラブとは? ハムさんの“アウトドアを楽しもう!”【きょうとくらすコラム】

コロナ禍で人気に火が点いたものの一つと言えば……アウトドアですよね。密を避け、自然豊かな場所に出かけ、キャンプやバーベキューを楽しんで、ハマったという方も多いのではないでしょうか?

ソロで、ファミリーで、仲間同士で……楽しみ方もそれぞれですが、きょうとくらすでは毎月一回、アウトドアの達人、『花背山の家』の所長・安田公一のコラムをお送りします。

野外活動施設花背山の家
所長安田公一さん
画像:花背山の家

このコラムでは、通称“ハムさん”こと安田所長がアウトドア初心者から、もっともっと楽しみたい人に向けて、ちょっとしたコツや奥深い魅力をお伝えします。今回は創設以来、爆発的人気を誇る『花背山の子クラブ』の会をご紹介します。

京都市内の小学生がこぞって応募

画像:花背山の家

四季折々の自然に触れて、仲間意識を深めて楽しめる野外活動の会を作ろうと、2005年に小学生を対象に、縦割り学年(学年混合)での活動を基本として、立ち上げたのが『花背山の子クラブ』です。

創設時、2年生から6年生を対象に40名定員で募集したところ、京都市の小学生から20倍を超す応募があり、抽選にて50名でスタートしました。

1年間で退会するもよし、5年間続けるもよし、入会期間は自分たちで選択できます。しかし、1年たっても退会する子はほとんどなく(小6は自動退会)、毎年競争率は10倍を超える人気です。定員を100名まで増やしても、遥かに多くの応募をいただくため、抽選となってしまいます。

結果、「花背山の子クラブは入会が難しい」との評判が立ちましたが、どうすることも出来ず心を痛めています。

保護者だけで野外活動

画像:花背山の家

春・秋は日帰りで野外活動。夏・冬は宿泊体験です。花背山の子クラブの特徴は、保護者も野外活動に参加できること。

保護者には、4つの活動のうち最低1回の参加を求めています。プログラムは子どもたちと同じですが、保護者だけでグループ活動を行います。なかには毎回参加という方も多数おられ、保護者も子どもたちと同じように自然を満喫していただいています。

画像:花背山の家


近年は保護者のプログラム参加が積極的になってきました。キャンプ(キャンドル)ファイヤーの中で保護者だけの出し物の『ダンス披露』をしたり、バンドを作り、演奏や歌を披露したりと子ども以上に盛り上がってきました。

画像:花背山の家

「お父さんもダンスして」という我が子に背を押されて、ダンス披露(疲労)するお父さんやボーカルで「歌ってほしい」とせがまれて参加したお母さんもいます。

年間行事

画像:花背山の家

春:火起こし、野外炊事、オリエンテーリング

画像:花背山の家

夏:川遊び、キャンプファイヤー、テント泊、パックドッグ、魚つかみ、アスレチック、クラフト

画像:花背山の家

秋:入所ハイク、野外炊事、フライングディスク

画像:花背山の家

冬:アルペンスキー、キャンドルファイヤー、歩くスキー、ソリ遊び、雪造形

過去には、雲取山登山、鞍馬寺~貴船の木の芽道ハイク、日本一の高さの三本杉ハイク、京都広河原スキー場でのアルペンスキーなど所外のローケーションにて展開したこともあります。

人の交流が人間を成長させる

画像:花背山の家

同志社大学、同志社女子大学のサークル『ワーキングコーラス』のお兄さんとお姉さんがボランティアで子どもたちの活動をサポートしています。小学校の時、花背山の子クラブに入っていた大学生もOB・OGとして参加してくれることもあります。また小学生の子どもが卒業してからも、保護者はボランティアとして参加ができます。

子どもたちを見守るボランティアの支えがあり、活動が続けられています。

画像:花背山の家

花背山の子クラブの活動を通じて、子どもたちは仲間との助け合いの中で成長していきます。また、自然の中で知恵を使って生きる術を大人が子どもに教えることで、信頼感や年長者への尊敬の念も生まれます。子どもも大人も交流を通じて成長し合う、そんなクラブが『花背山の子クラブ』なのです。

第20期生「花背山の子クラブ」会員募集

活動:年4回(【春】5月6日(月・祝)【夏】7月13日(土)~14日(日)1泊2日【秋】11月2日(土)【冬】2月1日(土)~2月2日(日)1泊2日)
対象者:京都市内在住の小学生
募集人数:20名程度 2年生:10名 3~6年生:若干名(応募多数の場合は抽選)
年会費:2,000円/子ども1名 保護者無料
活動費:29,000円/子ども1名 保護者は参加数に応じて支払い
申し込み方法:申込書FAX「花背山の家」075-746-0392

イベントの詳細や、申し込み方法、申し込み締め切りは、花背山の家のホームページをご確認ください。

安田 公一(やすだ こういち)花背山の家 所長 通称:ハムさん

小学校5年生から大学生までボーイスカウト活動を行う。京都市立学校教員として勤務(中川小・嵯峨小・室町小)、平成7年~10年文部科学省に出向後、シンガポール日本人学校に海外派遣主任教員として赴任。海外初のボーイスカウト日本連盟初代国際隊長。帰国後、平成10年京都市教育委員会花背山の家指導主事、首席指導主事、事業課長、同27年所長として現在に至る。平成28年文科省中教審体験活動検討委員会委員を務める。教育学修士(心理学)、バレーボール国際コーチ。京都成年男子バレー国体チーム監督。4年連続国体出場。2022年5位入賞。趣味はバンド活動(ドラム)ライブで活動中。

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文/安田公一

【画像】花背山の家