KBS京都で放送中の『きょうと経済テラス「キュンと!」』。
今回は、2024年7月26日(金)に放送された『お茶ビズ』コーナーから、“ビジネスで使えるお茶のいただき方”をご紹介します。
主に茶道関係の書籍を出版している『淡交社』の社長で、茶人でもある伊住公一朗さんがKBS京都・相埜裕樹アナウンサーに伝授してくださいます!
伊住公一朗さんとは?
京都市北区にある『淡交社』。社長の伊住公一朗さんは千利休の子孫でもあります。ビジネスや実生活にも役立つ茶室でのマナーを教えていただきましたよ!
お茶の飲み方
まずは、用意していただいた茶椀を自分側にあたる畳の縁の“内側”へ入れます。
今回は自身が二番目の客という設定。一番目の客との間に茶碗を置いたら、一番目の客に“行”のお辞儀(軽い挨拶)をしながら「お相伴(しょうばん)します」と伝えます。
次は、三番目の客との間に茶碗を置き、“行”のお辞儀をしながら「お先に頂戴いたします」と挨拶をします。
自分の前に茶碗を持ってきたら、お茶を点てていただいた亭主に対して最も正式な礼“真のお辞儀”をして「お点前頂戴いたします」と伝えます。
挨拶を終えたら、茶碗を手に取り、軽く押しいただき感謝を表しましょう。
茶碗を右に2回まわし、ゆっくりと飲みます。
この一連の流れを通すことで、お茶を飲んだときに、よりホッとした瞬間を楽しむことができます。
飲み終えたら、持っている茶碗を左に2回まわし、
自分の座っている畳の縁の“外側”へ茶碗を出しましょう。
お茶を飲むときに行う動作の意味
お茶をたてる亭主は、客に対して正面が向くように茶碗を置きます。
そのため、飲むときに2回茶碗を回して正面をよけます。これには亭主の配慮をありがたく頂戴しながらも遠慮する意味があります。
また、飲み終えたあと左に2回戻す動作には、“正面に戻して亭主にお返しする”という意味があります。
さりげない所作一つひとつに、思いやりや気遣いの意味が含まれており、「ビジネスの世界で相手への感謝や配慮が欠落したときは、お茶の精神に立ち返っていろいろな方への感謝の気持ちを自然と持てる人になってほしい。」と伊住さんは話します。
今月の言葉
今月の言葉は“和敬清寂”の“清”です。清らかな心で相手と接する気持ちを表します。
デスクや身の回りの整理整頓ができない方は、ビジネスの場でもいい仕事がなかなかできません。まずは、整理整頓して心を落ち着かせ、清らかにした状態で相手と向き合っていきましょう。
皆さんも、日頃から清らかな心を意識してみてくださいね。
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文/sumire
【画像・参考】きょうと経済テラス「キュンと!」(毎週金曜日21:00~22:00) – KBS京都
※この記事は、2024年7月26日(金)放送時点の情報です。