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共働きなのにお金が貯まらない!? 絶対にNGなお金のやりくり【FPが解説】

「頑張りすぎないマネープランで夢の実現を!」がモットーのCFP(R)認定者(ファイナンシャル・プランナー)・八束和音です。

連載『FP八束の「お金とくらす」』では、子育て世帯が知っておきたい“お金にまつわる知識や情報”をご紹介します。

夫婦で共働きを続けているのに、なぜかお金が貯まらない……という子育て世帯は意外に多いもの。そこで今回は、共働き世帯が陥りやすい状況やどうすればよいのかを考えてみたいと思います。

なぜ共働きなのにお金が貯まらないの?

お金に困る家族
画像:yamasan0708/Shutterstock

「2人とも正社員で頑張っているのに、まったく貯蓄が増えない!」という家庭は珍しくありません。夫婦2人の収入を合わせると決して少なくないはずなのに……といった家計には多くの共通点があります。

その原因は、“家計管理が甘く、しっかりと支出のコントロールができていない”ということ。共働き家庭の場合、比較的余裕があるため漫然とお金を使ってしまいがちです。「切り詰めなくても何とかやりくりできる」という安心感が、お財布の紐を緩める一因にもなっているようです。また、毎日忙しく、お惣菜や外食などを活用して「時間をお金で買う」という傾向も。まずは、しっかりと支出を把握して管理することから、始めてみましょう。

絶対NG! お金が貯まらない家計管理のパターン

通帳と財布
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お金が貯まらない家計管理で多いのが、“夫婦のお財布が別々”というパターン。例えば、住宅ローンと車関連は夫、その他の食費や雑費は妻が出し、残ったお金はそれぞれが管理するといったケースです。このような場合、相手がどれだけお金を使っているのか、どれだけ貯蓄しているのかが見えてきません。その結果、ふたを開けてみると「全然貯蓄ができていない」ということも……。夫婦別々のお財布という形態であっても、月々の家計の支出目標を立て、必ず共通の貯蓄を作るようにして下さい。

また、夫婦各々にまとまったボーナスがある場合、そこから赤字を補填しているケースも。こういった場合、「とりあえず家計が回っているからいいか……」と、支出の管理がルーズになる傾向があります。さらに、最近はキャッシュレス決済をメインとしている家庭も増えています。ポイントも貯まり便利な反面、現金が出ていく実感が持てずに、つい使いすぎてしまうという側面も。「使いすぎが気になる」という人は、前払いのキャッシュレスを活用するなど、支出を抑える工夫も取り入れてみましょう。

「お金が貯まる共働き夫婦」の特徴は?

家計簿とお金
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では、逆に「お金が貯まる共働き夫婦」には、どのような特徴があるのでしょう。お金が貯まる家庭では、“2人で合算した収入”をきちんと把握し、適正な支出の目安や、理想の貯蓄額などを見通すことができています。また、教育費や住宅購入など、これから実現したいライフプランが明確で、そのための目標を夫婦で共有していることも挙げられます。その上で、先取り貯蓄などを活用して確実にお金を貯めていることが多いようです。

FP・八束のひとこと

共働き夫婦の家計運営で大切なことは、夫婦でしっかりと価値観のすり合わせをして、目標を立てること。「なかなかお金が貯まらない」と悩んでいるようなら、忙しくてもまずは夫婦で話し合って、それぞれの状況を把握し、理想の支出や貯蓄額を明確にすることから始めてみてください。

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文/八束和音(CFP認定者)

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