KBS京都で放送中の『きょうとDays』。
今回は、2023年5月11日(木)に放送された『ふるさと Days』コーナーから、『U.I no coffee』をご紹介します。
就労支援事業所が運営する「U.I no coffee」
平日に賑わいを見せる『U.I no coffee』の店内。ゆったり過ごせ、値段もお手頃、味もとっても美味しい! こちらのお店にはある特徴があります。
こちらのカフェで働いているのは、就労継続支援B型事業所『ワークショップ友愛印刷』に通所されている障害のある方々です。
向日市上植野町に2021年1月にオープンした『U.I no coffee』。就労継続支援B型事業所『ワークショップ友愛印刷』が運営しています。
カフェの売りは『ランチセット』(800円)など、手ごろな価格設定。
一人でも多くのリピーターを増やしたいという思いから、豆からひいているコーヒーは1杯100円という安さです。
また、店内ではTシャツや雑貨などが販売されています。
責任者の清水恵梨さんはカフェを開店するときに、あるこだわりがありました。「障害者の方が働いているカフェ」という打ち出しはしないということです。
おしゃれなカフェがあると思って入り、自然にお金を払って購入しようと思うのが、障害のある方が地域で生活していく中で大事なのではないかと考えたそうです。
現在、2人のスタッフが配膳や清掃などを担当しています。
去年から働き始めた期待の若者・竹内さんは「高齢者やお子さんにも笑顔で接する接客に取り組んでいる。メニューも覚えたいこともあるし、いろんな方に接したい。」と話します。
また、開店当初から働いている頼りになる存在の村山さんは、「お客さんとあいさつをすることや、食器を拭いたり、掃除をしたり、楽しいと感じています。」と語ります。
カフェの下には「ワークショップ友愛印刷」が
カフェの真下にある『ワークショップ友愛印刷』の作業場では、知的障害や発達障害のある10~60代までの男女20人が働いています。働いた分に応じて賃金も支払われます。
「地元の向日市の福祉の質を底上げしたいという気持ちから、障害のある方もなんら変わらないということを知ってもらうために、新事業としてカフェを立ち上げた」と所長の浜口さんは話します。
メンバー同士が力を合わせ、カフェで販売する雑貨などを丁寧に作り上げます。
働いている方に聞くと、売れたと聞くととても嬉しい気持ちになるそうです。
印刷とカフェの相性が非常に良く、チラシやTシャツがなくなったらすぐに印刷して在庫の補充ができるのが強みになっているそうです。
地域連携の一環として焼き菓子などの販売も
この日は、隣の長岡京市の障害福祉センターで働く方々が訪ねてきました。『U.I no coffee』では乙訓地域の事業所が作る焼き菓子などの委託販売を行っています。
「『U.I no coffee』ができてから、売り上げもかなり上がっていて助かっている」と障害福祉センターの職員は話します。
コロナ化で厳しい状況が続いてましたが、事業者同士で連携することで収入の維持にも繋がりました。
お客さんからは、「手作りの販売されているものが気に入った、お土産にもフィナンシェやクッキーを持ち帰りたい」「グッズは気持ちが入ってていいなと思う」という声をもらっています。
地域の人が安心して集えるカフェへ
「地域の方に愛されるカフェになっていっていると感じる。存続していくことが今の課題で、皆さんに育ててもらえるようなカフェにしたい」と責任者の清水さんは話してくれました。
障害のある方がいきいきと働き、お客さんも笑顔になり、向日市の活性化にも繋がっている素敵な取り組みですね。
【店舗詳細】
U.I no coffee
住所:京都府向日市上植野町吉備寺8-8
電話番号:075-323-7723
営業時間:9:00~17:00
定休日:土・日・祝日
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文/きょうとくらす編集部
【画像・参考】きょうとDays(毎週月~金曜日17:35~18:00) – KBS京都
※この記事は、2023年5月11日(木)放送時点の情報です。詳しくは店舗へお問い合わせください。
※文中の価格はすべて税込みです。