KBS京都で放送中の『きょうとDays』。
今回は、2023年4月13日(木)に放送された『ふるさと Days』コーナーから、『スタジオき』をご紹介します。
心通わす交流スペース「スタジオき」
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和やかに談笑を交わしながら編み物をするのは『多世代交流~編み物カフェ』のメンバーたちです。
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世代も立場も違う人たちが同じ趣味で心を通わせる、この場所の名前は『スタジオき』。『き』は木・気・喜・来・生・希など様々な可能性が生まれる場所という思いが込められ、2005 年にオープンしました。
明るく開放感あふれる施設ですが、ここは喫茶店ではありません。与謝野町の建築会社『植田建築』事務所棟の一角なんです。
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『スタジオき』の企画・運営を担う、植田さん。当初、職人さんの木工教室を開くために作られましたが、会社の事情でしばらく使われることはなかったと振り返ります。
「増築したけどスペースだけできてもったいなくて、地域の人に使ってもらえる場づくりをしていこうと。私のできることで活用させてもらおうかなと始めたのがきっかけ」と話す植田さん。
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以来、地域に根差したコミュニティスペースとして様々なワークショップや講座を開催しています。木材をふんだんに使った温かみのある部屋は建築会社ならでは。
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階段を上がると、絵本とおもちゃの部屋に。 きれいにしてスペースを作り、子どもたちに過ごしてもらえるようにしたそうです。
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子育て世代を対象にしたイベントも定期的に開催。人気の『おやこきっちん料理教室』では、地域の料理上手なおばあちゃんを講師に迎え季節の料理を作ります。冬に行くところがなく困っている親子の話を聞き、開催することにしたそうです。
利用者のニーズに応えるかたちで実現したイベントは、毎回、満員御礼となる人気ぶりです。
自然の中でのイベント「森と暮らす子ども時間」
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そして、2018年には『スタジオき』を飛び出してあるイベントが始まりました。3才から15才までの子どもたちが、自然の中で多様性を学び、楽しみながら生きる力を身につけることを目的に始まったイベント『森と暮らす子ども時間』です。
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この日、与謝野町加悦にある古墳公園に集まったのは、年齢、学校、住んでいる地域も違う14人の子どもたち。植田さんからサポートを任されているスタッフも、森を管理している専門家から学生までと、立場は様々です。
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大まかなプログラムはあるものの、このイベントでは、子どもたちのやりたいことにとことん向き合います。
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こちらのグループは、焚き木を拾いながら探検です。不安定な山の斜面を慎重に降りる女の子。ついつい手を貸してしまいがちですが、スタッフは敢えて過剰なサポートはせず見守ることで、子どもの自主性を尊重することを心掛けているそうです。そこには活動の主軸としている、ある心理学の存在があります。
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「私の長男が今26才でその子が3才の時に教育委員会主催のアドラー心理学のワークショップを体験する機会があった。その仲間がたくさん増えて今子育て中のママも一緒に勉強している。」と話す植田さん。
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オーストリアの精神科医アルフレッド・アドラーの考えをもとに発展した『アドラー心理学』。子どものための心理学とも呼ばれていて、自立し、社会と調和して暮らすための考え方を提唱しています。
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子どもたちを森の中でのびのびと、アドラーの考え方に基づいて遊ばせてあげられたらという意見から始まった『森と暮らす子ども時間』。スタッフたちはアドラー心理学の考えをもとに子どもたちを見守っています。
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こちらでは、カレーを混ぜる順番を巡り、揉めているようです。プログラムリーダーは「関係性を大事にしていて子どものケンカには介入しないようにしている 。いろんなことも子どもたちで決めていってほしい。」と話します。
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みんなで作ったカレーの味は「美味しい!」「楽しかった!」と子どもたちも大絶賛です。
これからも可能性を広げ続ける「スタジオき」
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「援助力を高めていきたい。子育てが今までは主体だったけれど、これからは相談業務などで本当にその人が自立し社会と調和して暮らせる方向への援助ができる、スキルを身につけていく会を作ってみんなで実践していけることを学んでいる最中です。」と植田さんは話します。
地域のニーズにこたえ続けて18年。可能性は、これからも広がっていきます。
人々の思いを紡ぎ続ける『スタジオき』。これからも地域のふれあいの場所として賑わってほしいですね。
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文/きょうとくらす編集部
【画像・参考】きょうとDays(毎週月~金曜日17:35~18:00) – KBS京都
※この記事は、2023年4月13日(木)放送時点の情報です。詳しくは店舗へお問い合わせください。