KBS京都で放送中の『きょうとDays』。
今回は、2023年4月6日(木)に放送された『ふるさと Days』コーナーから、『舞鶴かまぼこ』をご紹介します。
舞鶴といえば“かまぼこ”!
口いっぱいに広がる魚の味。舞鶴といえば、“かまぼこ”ですよね!
この日、かまぼこやちくわの手作り体験教室が開かれていました。講師は、かまぼこ博士こと、舞鶴かまぼこ協同組合の専務理事・辻さんです。
舞鶴かまぼこ協同組合は、舞鶴にある3軒のかまぼこ屋さんで使う原材料を仕入れ、供給しています。
3軒のかまぼこ屋さんで、年間50~60万枚程度のかまぼこを製造しているのだそうです。
ピーク時は市内に30軒近いかまぼこ屋さんがありましたが、廃業や合併で現在は3軒に。少数精鋭で切磋琢磨し、協力しながら、伝統の技術を守っています。
原材料にSAランクと言われる質の高い最高ランクのすり身だけを使う舞鶴かまぼこ。その品質と伝統の製法が評価され2006年には地域団体商標として特許庁に認定されました。
舞鶴かまぼこの作り方
では、『舞鶴かまぼこ』はどのように作られているのでしょうか?
色々な魚種をすり身にして、冷凍したものを細かく砕いて、だんだんと練り上げます。使われている魚は、シログチ、スケソウダラなど。
季節ごとに原料の魚を吟味し、季節にあったおいしいかまぼこになるよう調整しています。
魚肉は温度の上昇と共に固まっていくため、氷を入れて冷やしながら作業を行います。職人の勘と技が光ります。
そして板の上にすり身をのせると……おなじみの形に! 色合い、形、さまざまなかまぼこが次々に作られます。昔はこの形を作るのも1つ1つ手仕事だったそうです。
続いては蒸し器へ。温度の異なる2段階で蒸しあげ、徹底した温度管理を行うことで独特のぷりぷり、しこしこ感がうまれます。蒸した後に表面を焼いて香ばしく仕上げる、焼きかまぼこも人気です。
年間1,000人以上体験も!かまぼこ手作り体験教室
昔から守ってきた伝統の製法をPRしようと、手作り体験教室を開催するようになったのは10年ほど前。
インバウンドの影響もあり大盛況。工房も徐々に拡大。多い時には年間 1,000人以上を受け入れてきました。
調味すり身が配られ、かまぼこ作りスタート! 正方形に広げたところから、
かまぼこ板と包丁でぎゅーっと両方から押すと、たらこのような形になります。
少しずつ丁寧にすり身を板の上にのせ、今度は半月状のかまぼこ型に整えていきます。
これが結構難しく、大人も子供も大苦戦です! この後は蒸すだけ!
およそ1時間蒸す間に、ちくわとてんぷらも作っていきます。
そして、かまぼこの歴史の話も聞かせてもらえます。
資料に残っている中で最も古いものは平安時代後期 1115年の挿絵。“ちくわ”と同じ形ですが、平安初期にはこれが“かまぼこ”だったのです。
植物のガマ(蒲)の穂と形が似ていることから、また親しみを込めて「子」をつけ“蒲穂子(がまほこ)”と。さらに鉾に似ていることもあり“蒲鉾(かまぼこ)”と言われるようになった説が有力なんだそうです。
それから400年以上、江戸時代に入る前に現在のような板付きのかまぼこが作られるようになり“竹輪(ちくわ)”に改名。舞鶴でもその頃から作り続けている老舗があります。
蒸し上がったかまぼこは「あつあつで美味しい!魚のうまみや食感が楽しめる」とのこと。組合では、観光客はもちろん、地元の子供たちにも参加してほしいと期待を寄せています。
「小さい時に食べたふるさとの味は大人になっても忘れませんので、小さいお子さま大歓迎でやっております。地元の味を将来、誇れるようになるべくたくさん味わってほしいなと思います」と話す辻さん。
体験することで、地元の名産・職人の技に触れ合えるのは良い経験になります。ぜひふるさとの味『舞鶴かまぼこ』を味わってくださいね。
文/きょうとくらす編集部
【画像・参考】きょうとDays(毎週月~金曜日17:35~18:00) – KBS京都/舞鶴かまぼこ協同組合
※この記事は、2023年4月6日(木)放送時点の情報です。詳しくは店舗へお問い合わせください。