中華料理の食欲をそそる香りや見た目はたまりませんよね。町中華めぐりが好きという人もいるのではないでしょうか。
そこで、京都のローカル放送局・KBS京都の社員に「ぜひ一度は食べてほしい京都の名中華店を教えて」とアンケートを取りました。その結果、名前の挙がったお店をご紹介します。
今回は、地元の人から長年愛されている町中華『マルシン飯店』(京都市東山区)を訪れました。
昼も夜も行列ができる!? 注目の町中華
京都市営地下鉄『東山駅』から歩いてすぐ、お店は東大路通に面して建っています。地元の人はもちろん観光客からも人気のある町中華で、時間帯に関係なく行列ができている日がほとんど。お店の前は道幅が狭いので、訪れる際は気をつけてくださいね。
『マルシン飯店』の営業時間は昼の11時から翌朝6時まで。かつて祇園にあった中華店が夜中に営業するのを辞めた際に、そのお店に通っていたお客さんたちが来店できるようにと前店主が夜中の営業を始めたのだそう。
2024年で創業47年目という店内には、これまでの歴史が全て詰まっています。テーブル席は6つあり、どれも4~6人用。みんなでワイワイとテーブルを囲むことができて、まさに“町中華”の雰囲気です。
ちなみに、店舗の隣は『マルシン飯店』の名物である『生餃子』の直売所。素材にこだわった餃子は、国産の材料とオリジナルの皮、鮮度の高い餡が自慢で、ファンも多いのだそう。通信販売でのお取り寄せも可能です。
飲める!? 餡たっぷりの「天津飯」
創業時からほぼ変わらないというメニューは、約80種類もあるのだそう。そのなかで、『マルシン餃子』と並ぶ人気メニューの一つ『天津飯』(900円)を注文しました。
両手のひらほどもあるお皿に並々と盛られた黄金の餡からは、醤油ベースのいい香りと湯気が立ちのぼります。トッピングは刻んだネギとにんじんのみと、シンプルです。
卵とご飯が餡におぼれているようなビジュアルでボリュームたっぷりな印象ですが、お客さんの中には“飲める天津飯”と呼ぶ人もいるのだそう! 店主いわく、「夜中に来店した女性のお客さんが1人で完食されますよ」とのことでした。
『マルシン飯店』の『天津飯』の餡は、鶏ガラにコクのある豚骨スープを混ぜ、醤油を加えています。創業時から変わらない、あっさりとしていてほっとする懐かしい味わいです。
また、中華ならではの強火で仕上げた卵はふわとろ。少し固めに炊かれた白ご飯とアツアツの餡を一緒に食べるとたまりません。実は餡にも溶き卵が入っており、ご飯と卵をしっかり絡めてくれています。
溶き卵入りの餡は、通信販売にて冷凍でのお取り寄せも可能。お家でも『マルシン飯店』の『天津飯』を味わうことができます◎
毎日仕入れるお肉で作る「酢豚」もおすすめ
せっかくならば、がっつりお肉メニューも食べたいですよね。ということで、『酢豚』(1,080円)もいただきました。
KBS京都の社員アンケートでは、「天津飯が有名ですが、酢豚もあんかけが絶品! 甘さとコクと酸味のバランスが整ったあんかけと歯ごたえの野菜、豚肉のうまみがつまって、具材一つひとつでビールが進む逸品。」との声もありました◎
はじめは甘酢餡の酸味がありますが、こちらも醬油ベースで後味はさっぱり。とろみもしっかりあるので、具材と餡がよく絡みます。
しっかりと揚げられた豚肉やピーマン、にんじん、たけのこ、玉ねぎはどれも一口サイズにカットされています。具材のなかでも、豚肉のしっかりとした食感に驚き。噛めば噛むほど旨みが増します。
『マルシン飯店』では、毎朝食材の仕入れと仕込みを行っているのだそう。豚肉はもも1本を丸々仕入れて店内の厨房で捌き、メニューで使う部位に切り分けています。
また、淡路島産の玉ねぎなど国産の食材を中心に使用。毎日新鮮なものを仕入れ、お店で仕込みをすることがおいしさの秘密だそうです。
創業時から変わらない味と鮮度へのこだわりを守り、地元の人から愛されてきた『マルシン飯店』。昼でも夜でも“中華の気分”がわいてきたら、ぜひ訪れてみてくださいね!
【店舗詳細】
マルシン飯店
住所:京都府京都市東山区東大路三条下る南西海子町431-3
電話番号:075-561-4825
営業時間:11:00~翌6:00(L.O. 5:45)
定休日:火曜日
関連記事:白川沿いのテラスでいただく「すだちたっぷりの十割蕎麦」【京都市東山区】
文/さとみ縁
【画像】マルシン飯店/さとみ縁
※最新の情報は各店舗・施設にお問い合わせください。
※文中の価格はすべて税込みです。