すだちたっぷりの冷やし蕎麦
グルメ

白川沿いのテラスでいただく「すだちたっぷりの十割蕎麦」【京都市東山区】

蒸し暑い京都の夏。冷たくて喉越しのよい蕎麦が一段とおいしく感じられる季節です。涼し気な見た目はもちろん、出汁を使った和食をいただくと気持ちもほっとしますよね。

今回は、老舗のこだわりがつまった清涼感たっぷりの蕎麦がいただける『三味洪庵 京都本店』をご紹介します。

東山に佇む築100年以上の京町家

三味洪庵京都本店の店舗外観
画像:さとみ縁

創業160年を超える老舗が展開する『三味洪庵(さんみこうあん) 京都本店』までは、京都市営地下鉄東西線『東山駅』から徒歩約1分。

白川沿いにある築100年以上の風情ある京町家の店舗は、京都市の“歴史的風致形成建造物”にも指定されています。

三味洪庵 京都本店の石臼
画像:さとみ緑

お店の外からは自動で蕎麦の実を挽いている石臼を見ることができます。実際に、この石臼で挽いてできた粉を使って打った蕎麦を提供してくれるのだそう。

緑と川のせせらぎに包まれた人気のテラス席

三味洪庵京都本店のエントランスに飾られた岩倉具視卿の名前の入った開業許可証
画像:さとみ縁

一歩店内に入ると、まるで時が止まったかのような空間が広がります。エントランスには、『岩倉具視卿』から与えられた開業許可証が飾ってあります。

三味洪庵京都本店の店内
画像:さとみ緑

エントランスに続くフロアにテーブル席が4つと、靴を脱いで上がるフロアにテーブル席が6つあります。

白川を眺められるテラス席
画像:さとみ縁

さらに奥へ進むと、白川が流れる様子を眺めながら蕎麦をいただけるテラス席があります。こちらは空席待ちが出るほどの人気なのだとか。

テラスには、カウンター席とテーブル席があり、川のせせらぎに包まれながら食事をすることができます。なお、テラス席を利用するには食事代とは別にチャージ料金が必要です。

筆者が訪れたときはあいにくの雨でしたが、しっとりとした風情を感じられました。

まるで宝石箱! 蕎麦とすだち、出汁が織りなす爽やかな味わい

冷やしかけすだち蕎麦
画像:さとみ縁

筆者が注文したのは夏季限定メニュー『冷やかけすだち蕎麦』(1,530円)。皮や種もそのままスライスされた徳島県産のすだちがガラスの器に敷き詰められて、まるでキラキラの宝石箱のよう。黄金色の出汁からのぞく白い蕎麦も、清涼感たっぷりです。

『三味洪庵』では国産・無添加にこだわりながら、その時期に最もおいしいものを仕入れ、小麦粉を加えずに作る十割蕎麦として提供しています。

おいしい十割蕎麦にするためには、素材はもちろん、その日の気温や水温によって、加える水分の量やゆで時間の微妙な調整も欠かせないのだとか。

箸で持ち上げた冷やしかけすだち蕎麦
画像:さとみ縁

まずは、蕎麦のみでいただいてみると、つるつるとした食感で歯ごたえはさっくり。噛めば噛むほど蕎麦の風味が増し、さらにすだちの風味と出汁のバランスが絶妙です。

すだちと一緒にいただくと、クセになる酸味と後をひくほどよい苦味がたまらないおいしさです。果肉のジューシーさがよりダイレクトに味わえ、皮や種は食感のアクセントになります。

最後までほどよく冷たいままで、食べ終わる頃にはさっぱりとした気分になりました。

『天重(海老とお野菜)とお蕎麦』
画像:株式会社三味洪庵

また、海外からの観光客に特に人気なのが『天重(海老とお野菜)とお蕎麦』(2,500円)。天重と蕎麦のセットで、天ぷらは海老2尾と季節の野菜4種類がのったボリューム感あるメニューです。

取材時は夏野菜の時期で、なすやおくら、かぼちゃなどの天ぷらを提供。天ぷらには米油を使用しており、時間が経ってもパリパリサクサクの食感が楽しめます。

素材と味にこだわった『三味洪庵』のお蕎麦。歴史を感じる京町家でいただけるぜいたく感は、日常を忘れてしまいそう。大切な人とゆっくり過ごすのにおすすめです。

【店舗詳細】
三味洪庵 京都本店
住所:京都府京都市東山区石泉院町393
電話番号:075-771-0952
営業時間:【ランチ】11:00〜15:00(L.O. 14:30)、【ディナー】17:00〜20:30(L.O. 20:00)
定休日:月曜日
※祝日の場合は火曜休
※祭礼等行事により定休日が変更になる場合あり

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文/さとみ縁

【画像】株式会社三味洪庵/さとみ縁
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