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中学→高校でお小遣いは2倍に!? 「中高生のお金の管理」【FPが解説】

「頑張りすぎないマネープランで夢の実現を!」がモットーのCFP(R)認定者(ファイナンシャル・プランナー)・八束和音です。

連載『FP八束の「お金とくらす」』では、子育て世帯が知っておきたい“お金にまつわる知識や情報”をご紹介します。

子どもが中学、高校へと進むとともに必要なお金が増え、いくらぐらいお小遣いを与えるべきか、どのようにお金を管理させたらいいのか悩む人も多いのではないでしょうか。適正なお小遣いやお金の与え方は、子どもの環境や各家庭の価値観によっても異なります。

そこで今回は、その考え方やヒントについてお伝えします。ぜひチェックしてみてくださいね。

月々のお小遣いはいくらが適正?

表:きょうとくらす編集部

中高生のお小遣いの平均額はいくらぐらいなのでしょうか。金融広報中央委員会の『家計の金融行動に関する世論調査(2023年)』内の『こどものこづかい額』の調査結果によると、中学生の全国平均は3,860円、高校生の平均6,629円となっていました。地域による違いもありますが、年齢が上がるにつれて金額が2倍近く上がっていることがわかります。

平均はあくまでも参考の金額なので、学校が私立なのか公立なのか、高校生の場合はバイトの有無によっても違いが生じます。

大切なのは子どもの置かれている状況も踏まえて、適正な金額を決めること。お小遣いを少なく設定した結果、友人との付き合いに支障が生じるというのも避けたいですね。どんな時にお金を使うのか、何にお金を使うのかなどを子どもにヒアリングをした上で、家計の事情も踏まえて決めるといいでしょう。

お年玉はどうする?

画像:Lia_t/Shutterstock

お小遣いと並んで、中高生の収入源となるのが“お年玉”。子どもに全て渡すのか、一部だけ渡すのか、それとも親が全てを管理するのかなど悩ましいもの。親戚の人数やもらえる金額によっても選択肢は変わるので、「これが正解!」というのはありません。各家庭の状況に応じて柔軟に判断してくださいね。

また、“親が全て管理して将来必要な時期に渡す”という方法もあります。まとまったお金を与えて子ども自身が管理する経験は、将来にも役立ちそう。適正な金額の範囲内でお年玉を子どもが使える形にするのもいいですね。渡す金額については、“お小遣いの3カ月分”など、わかりやすい目安を設定してみるのもいいかもしれません。  

アルバイト代はどう管理する?

画像:west_photo/Shutterstock

「アルバイトは禁止!」という学校もありますが、高校生になるとアルバイトを始める子どもも増えます。バイト代は自身で稼いだお金なので、基本的には子どもに管理をさせるのが理想といえるでしょう。家計簿アプリを活用して、何にいくら使ったかを把握させてみるのもおすすめですよ。学生の間に家計管理をマスターすると、上手にお金と付き合うことにも繋がります◎

ただし、高校生の本業はあくまでも“勉強”。遊ぶお金欲しさにバイトばかりして、成績に影響が出ることがないよう目配りをしたいものです。“一定以上の成績を修めること”、“大学受験に影響が出ない時期まで”など、親子であらかじめルールを決めておくのもいいでしょう。

FP八束のひとこと

色々と悩ましい中高生のお金管理ですが、大切なのは適正な金額や管理方法、ルールを決めておくこと。親も子どももお互いが納得できる“我が家のルール作り”を目指してくださいね!

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文/八束和音(CFP認定者)

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