KBS京都で放送中の『きょうとDays』。
今回は、2026年6月18日(木)に放送された『ふるさと Days』コーナーから、南山城村に移住した現代美術作家の取り組みをご紹介します。
南山城村に移住した現代美術作家・新野洋さん

春の野山で植物採集に勤しむのは、現代美術作家として活動する新野洋さんです。
幼い頃から里山の草花や昆虫などに興味を抱いていたという新野さんは、命が芽吹くこの季節が、一番楽しいと顔をほころばせます。

京都府南部に位置する、府内で唯一の村、南山城村。山間に茶畑が広がる、自然豊かな村です。

2003年に閉校した旧田山小学校は、現在では、ものづくりの工房やギャラリー、飲食店などが入り、地域のコミュニティスペースとしても活用されています。

学校の雰囲気が色濃く残る一室に、新野さんのアトリエがあります。そんな、穏やかな空間で作る新野さんの作品とは…?

シリコーンゴムに硬化剤を混ぜ、採取した植物の型取りをします。気泡が花びらなどに定着しないよう、液体を数回に分けて入れ、常温で丸一日置くと…、「型」ができます。

細部にも浸透しやすいウレタン樹脂を流し込むと、5分ほどで固まります。樹脂を取り出し、やすりがけで形を整え、色付けの工程へと進みます。実物と見比べながら、自然な色あいに仕上げていきます。自然物の造形や色彩に、限界まで近づけることにこだわる新野さん。物心ついた頃から、ものづくりが大好きだったと振り返ります。

色付けした様々なパーツを組み立てた作品が、こちら!
虫のような、花…? 花のようにも見える、虫…?
新野さんが手掛けるのは、植物の断片を型取り、それらを組み合わせ昆虫に見立てた作品です!

まるで、自然界に生息している生物と見紛うほど精巧で、かつ幻想的な作品は、国の内外から高い評価を得ています。

2026年2月、京都市にゆかりがある新進気鋭の芸術家を市が表彰する「京都市芸術新人賞」の1人に新野さんが選ばれました。

京田辺市出身の新野さんは、京都造形芸術大学(現・京都芸術大学)を卒業後、オーストリアのウィーン美術アカデミーに進学しました。
大学時代は洋画を学んでいましたが、留学先では昆虫をテーマに、自身のオリジナリティーを模索していたと語ります。

2010年に帰国した新野さんが、新たな活動拠点に選んだ先が、南山城村でした。
南山城村の野山ではしゃいだ、当時の光景が鮮明によみがえり、不思議な縁を感じたと話す新野さん。思い出の地で、大好きなものづくりができる、充実した日々を過ごしています。

自然豊かな南山城村にアトリエを構えて14年。新野さんの創作に終わりはありません-。
文/KBS京都
【画像・参考】きょうとDays(毎週月~金曜日17:35~18:00) – KBS京都
※この記事は、2026年6月18日(木)放送時点の情報です。詳しくは、施設・店舗へお問い合わせください。
