日本一パンの消費量が多い京都に生まれ育ったパン大好きライターのみやこです。
連載『きょうとのパンとくらす』では、これまで150店舗を超えるパン屋さんを訪れた筆者がおすすめするパン屋さんを紹介します。
さて、今回紹介するのは、日本でも唯一、京都だけで味わえる王家御用達のベーカリーです。
1569年創業のオーストリア老舗ベーカリー
地下鉄東西線・東山駅から徒歩7分、二条通を少し下がったところ疎水沿いにあるベーカリー『ホーフベッカライ エーデッガー・タックス』。
看板にはハプスブルク家御用達ベーカリーと書かれています。こちらのお店は、1569年オーストリアで創業された老舗のベーカリーで、以前は東京にお店を構えていましたが、東京のお店は一度閉店し、ここ京都の岡崎に再オープンしました。
ハプスブルク家の象徴である『双頭の鷲』をトレードマークに使用できるのは、御用達店だけに与えられた特権なんだそうです。
お店の前には4台分の専用駐車場も完備されています。岡崎周辺は車で出かけることも多いので、とても助かりますね。
王家が認める上質なパン
店内には王家が認めた上質なパンが並んでいます。惣菜パンや菓子パンなどは販売されておらず、ハード系や食事に合うパンが中心です。
ショーケースの上にはお店の看板商品『ハンドカイザー』が並んでいます。王冠を形どったオーストリア発祥の“カイザーゼンメル”というパンを、エーデッガー・タックスでは職人が一つひとつ手で成形する昔ながらの製法で作っているそう。故に『ハンドカイザー』と呼ばれます。
パンだけではなくケーキなどのスイーツも販売されており、店内のカフェスペースでドリンクと一緒にゆっくりくつろげます。
大きな窓がとても眺めの良いカフェスペース。今の季節は少し肌寒いのですが、外にはテラス席も用意されています。
おすすめのパンをご紹介
今回は、私がおすすめするこちらの3種類のパンをご紹介します。
『ハンドカイザー』(238円)は、霧吹きで表面を少し湿らせた後、アルミホイルに包んで、トースターやオーブンで2~3分温めると、焼きたての風味が味わえます。
表面は少しカリッとして、中はふんわりもちもち。そのまま食べてもおいしかったのですが、温めてみるとおいしさのレベルがぐんと上がりました。食事にとても良く合うパンです。
『ブレッツェル』(270円)は、神に祈りを捧げる手を模した形をしています。外側はパリッと、中はもちもちとした食感です。
表面のガリッとした塩の粒が良いアクセントになり、噛むたびに口いっぱいに広がる香り高い小麦の風味がたまりません。
『クロワッサン』(378円)は、手のひらに収まりきらない大きなサイズです。しっかりこんがり焼き込んであり、層の一つひとつまで香ばしく、サクサク感が翌日まで続きます。内側はふんわりと軽い食感でバターの風味が贅沢に広がります。
日本では京都にしかない、オーストリアの老舗ベーカリー『ホーフベッカライ エーデッガー・タックス』。確かな技術でこだわり抜いて作られたパンが味わえます。皆さんも王家が認めたパンを一度試してみてはいかがでしょうか。
【店舗詳細】
ホーフベッカライ エーデッガー・タックス
住所:京都府京都市左京区岡崎成勝寺町3-2
営業時間:10:00~18:00
定休日:水曜日、木曜日
取材・文/みやこ
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【画像】みやこ
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