京都の街歩きのひと休みに立ち寄りたい喫茶店やカフェ。昨今“レトロでエモい”とブームになっているディープなレトロ喫茶や、洗練されたおしゃれなカフェなど、京都には今と昔が調和したさまざまなお店が点在しています。
そこで、京都のローカル放送局・KBS京都の社員に「おすすめの喫茶店・カフェを教えて」というアンケートを取り、名前の挙がったお店をご紹介します。
今回は、『喫茶ソワレ』(京都市下京区)を訪れました。
世代を問わずたくさんの方に愛され続ける「喫茶ソワレ」
昭和23年(1948年)に創業した『喫茶ソワレ』。“ソワレ”は、フランス語で“夜会”や“素敵な夜”を意味するのだそう。
創業当時から変わらぬ世界観が、時代を超え、そして世代を問わずたくさんの方に愛され続けている老舗喫茶店なんです♡
メニュー表にある“Soyez la bienvenue(ソワイエ ラ ビアンヴニュ)ようこそお越しいただきました”というお出迎えのメッセージにも注目!
照明に絵画も……! 店内に散りばめられたこだわり
同店のこだわりを語る上で欠かせないブルーの照明。創業当時から暗めのブルーの照明にしており、店内に一歩入ると幻想的な空間にうっとり。
照明をブルーにしたのは、創業者の友人である染色研究家の上村六郎氏から「青い光は、女性を美しく見せ、男性を若々しく見せる」というアドバイスを受けたことがきっかけだそう。
もうひとつのこだわりはBGMが流れていないこと。お客さん同士の会話や、マグカップや食器の音など、ここでしか聞けない自然の音がBGMとなっています。
1階席はよりブルーの照明が濃く、2階席は窓から差し込む自然の光と調和しており、特に窓際の席が人気。
※予約不可のため来店順での案内となります。
店内の至るところに飾られている絵画は、洋画家・東郷青児氏や佐々木良三氏、同じ二科会会員の作品を中心としたもの。
創業者が画廊を営んでいたため、二科会会員の作品の多くが展示されているのだとか。
すべて直筆で、美しい女性像に魅了される作品ばかり♡
さらに、壁や座席にある木彫刻にも注目! すべて彫刻家・日展作家の池野禎春氏が手掛けたもので、ギリシャ神話の『牧神パン』やワインの神様である『バッカス』などが彫られています。
繊細で美しい作品を間近で楽しむことができるので、店内に散りばめられたこだわりに注目してみてください♡
来年で誕生50周年! 同店名物「ゼリーポンチ」
しゅわしゅわとしたサイダーと5色のゼリーが美しい『ゼリーポンチ(別名:ゼリーの誘惑)』(750円)。
創業当時は、紳士が集う社交の場として『喫茶ソワレ』を利用する方が多く、2代目オーナーの奥様が「若い女性にも来店してほしい」という願いから、目で見て楽しめるメニューを……と考えたもの。
昔も今も変わらず神戸産の地サイダーを使っており、優しい炭酸と甘さ控えめのゼリーは相性ぴったり♡ ドリンク・スイーツのどちらとしても楽しめる一品です。
こだわりの「ブレンドコーヒー」でホッとひと息
『ブレンドコーヒー』(600円)は、昔ながらの味を大切にしつつ深いコクも味わえる一杯で、現代のニーズに合わせて飲みやすさも重視しているのだそう。
コーヒ豆は、同じく京都生まれの『小川珈琲』でオリジナルブレンドしたもの。同店でしか味わえない至福の一杯は、トーストやケーキと合わせて楽しむのもおすすめです。
店頭で「喫茶ソワレ」の世界観を体験してみて……♡
『喫茶ソワレ』の世界観に魅了され、創業当時から変わらぬこだわりを継承するオーナーの想いに心が温まりました。
また、マグカップやショップカードなどは、洋画家・東郷青児氏が同店のために書き下ろした素敵なイラストが起用されています。
グッズ販売も行なっているので、ぜひ店頭でチェックしてみてください♡
【店舗詳細】
喫茶ソワレ
住所:京都府京都市下京区西木屋町通四条上る真町95
電話番号:075-221-0351
営業時間:平日13:00~19:00(L.O.18:00)、土日祝13:00~19:30(L.O.18:30)
定休日:月曜日
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文/MAYU
【画像】喫茶ソワレ/MAYU
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