教育費をはじめとする子育て費用は、住宅取得、老後資金とならぶ、人生の三大資金の一つ。そんなお金のかかる子育て世帯をバックアップしてくれる制度が数多くあります。
今回は“京都市独自または京都府と連携して実施されている子育て世帯向けの制度”を中心にご紹介します。
京都市の制度
(1)住まいに関わる制度「京都市若者・子育て応援住宅」
「子どもの将来のためにお金を貯めるべく、家賃はできるだけ安く抑えたい」という方におすすめなのが『京都市若者・子育て応援住宅(愛称「こと×こと)』です。民間事業者とタッグを組み公営住宅を若者・子育て世帯のニーズに合ったリノベーションを実施し、活用する全国初の取り組み。
この住宅は、全ての方が50歳未満の世帯(単身世帯を除く)、もしくは18歳以下の子どもがいる世帯(※1)が入居できます。
家賃は住戸によって異なりますが、2LDK~3LDKで月4万円~9万5,000円と比較
的安価に設定されています。気になる人は是非詳細を確認してみて。
※1…18歳に達する日以降の最初の3月31日までの間にある子を含む2名以上の世帯
(2)医療に関わる制度
子どもにかかる医療費をバックアップしてくれるのが『子ども医療費支給制度』。0歳~中学生までは一医療機関につき入院にかかる健康保険の自己負担額が200円、通院にかかる自己負担については0歳~小学生までは200円、中学生は1,500円に抑えられるという制度です。
子どもはよく風邪をひいたりケガをしたりするので、この制度があるのは心強いですよね。
また、虫歯の歯科治療については『学童う歯対策事業』というものがあります。市内在住の小学生であれば、虫歯にかかる治療費の健康保険の自己負担分を全額助成してもらえます。
さらに母子家庭、父子家庭や両親のいない世帯の児童は『ひとり親家庭等医療費支給制度』の利用が可能。所得による制限はありますが、医療機関を受診した際に窓口で支払った医療費の全額が助成されます。
(3)修学に関わる制度「京都市高校進学・修学支援金」
子どもの成長とともに負担が大きくなる修学にかかる支出。「子供が高校に進学するが家計がとても厳しい……」という世帯をサポートしてくれるのが『京都市高校進学・修学支援金』です。
“入学支援金”として新一年生に生活保護受給世帯(私立高校進学に限る)については69,000円~110,000円、市民税が課税されていない世帯については45,000円~178,000円が支給されます。
また、“学用品購入等助成金”として市民税が課税されていない世帯(生活保護世帯を除く)に、144,000円までが支給される制度も。
公立高校に進学した場合、『高校授業料無償化』によって授業料の負担はありませんが、入学時には制服や体操服などさまざまな費用がかかってくるという現実が。その負担をカバーしてくれる制度になっています。
(4)不妊治療に関わる制度「不妊治療費等助成制度」
今から子どもを持ちたいと考えている世帯が知っておきたいのが、『不妊治療費等助成制度』です。治療を受けている夫婦の経済的負担の軽減を目的とした制度で、不妊治療・不育症治療等に要した費用の一部を助成してくれます。
情報サイトを活用しよう!
この他にも、妊娠中の母親の健康や産後の育児をサポートしてくれるものも。また、国の事業として実施されている『出産育児一時金』や『児童手当』などお馴染みのものまで、さまざまなバックアップ制度があります。
京都市子育て世帯向け情報サイト『はぐくもーKYOTO』(https://kyoto-city.mamafre.jp/)は、妊娠出産を控えたプレママや子育て世帯が利用できる制度が一覧で見れてとても便利。京都市で子育てする方は必見です。
親子で使える施設も掲載されているので、休日の家族でのお出かけ先を考える時にも使えますよ!
関連記事:これまでのお金に関わる記事はこちら
文/八束和音(CFP認定者)
【画像・参考】京都市
Shutterstock:takayuki/T.TATSU/maroke/milatas/metamorworks
※この記事は2024年5月に制作しています。最新の情報はウェブサイトとあわせてご確認ください。
※この記事は2024年7月31日(水)に再配信しています。