妊娠中や育児中に、SNSや本で目にすることも多い“ベビーサイン”という言葉。聞いたことはあるけれど、どんなものかわからないといった方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、京都で活動中の日本ベビーサイン協会認定講師・たむらあゆみが“はじめに覚えたいベビーサイン”について解説します。妊娠中の方や産後の方など、ぜひ参考にしてみてくださいね。
ベビーサインを選ぶポイント
ベビーサインとは、“まだ話し言葉が上手ではない子どもと手話やジェスチャーを使ってコミュニケーションをとる育児法”です。
「ベビーサインで我が子と会話ができたら楽しそう!今日からベビーサインを見せていくぞ!」とわくわくしながらも「最初はどんなサインから見せていけばいいのかな?」とついつい手が止まってしまいませんか?
筆者がおすすめするはじめてのベビーサインを選ぶポイントは、“赤ちゃんとの日常で頻繁に使うもの”と“抱っこしながらでも見せやすい片手でできるもの”の2つです。
今回は、このポイントに絞った“はじめに覚えたいおすすめベビーサイン”を5つご紹介します。
1:電気のベビーサイン
頭の上で片手を閉じたり開いたりして、電気がチカチカする様子を表すベビーサインです。
新生児の頃から天井の電気を見つめていた赤ちゃんは“電気”のベビーサインが大好きです。「おもちゃの電気を付けて」「眩しいから電気を消して」など、活躍する場面が多いサインです。
2:帽子のベビーサイン
片手で頭をポンポンと触るベビーサインです。
季節を問わず帽子は身近なアイテムのひとつです。お出かけするたびに帽子のサインを見せていると、子どもの方から帽子のベビーサインに「おでかけしたいよ」という意味を含めて伝えてくれることもあります。
3:おっぱい/ミルクのベビーサイン
片手を胸の前でグーパーするベビーサインです。
1日に何度も授乳タイムがある時期には、たくさん見せる機会があるサインです。このサインを覚えることで、泣いてミルクを欲しがることが減って、親子共にストレス軽減に繋がる可能性も。小さな手を一生懸命グーパーして伝えてくれる姿はとてもかわいいですよ。
4:食べるのベビーサイン
5本の指を使って食べ物を口元へ持っていくベビーサインです。
離乳食が始まっている子どもがよく使うサインです。食事の前に「ご飯食べるよ~」と言いながら見せることで覚えてくれやすくなります。まだ離乳食が始まっていない場合は、パパ・ママが食事をするときに「パパは今からご飯食べるね」など言いながら使うことで“食べる”を意味するサインだと理解してくれやすくなりますよ。
5:聞こえるのベビーサイン
耳の後ろに手をあてるベビーサインです。
大人にとっては聞き慣れた音でも小さな子どもには新鮮に聞こえることも。サイレンの音やヘリコプターの音、鳥の鳴き声など、音に注目を向けたいときに見せてあげましょう。サインが使えるようになると「いまのは何の音?」と、このサインで尋ねてくれたりすることもあるかもしれませんね。
今回ご紹介した5つのサインは、月齢が小さいときから使う機会が多いものです。まずはこれらの種類のベビーサインを見せはじめて、サインに慣れてきたら数を増やすなどそれぞれのペースで進めてみてくださいね。
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文/たむらあゆみ
【画像】日本ベビーサイン協会
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