美しい山々や川、北には海と多くの自然資源に恵まれた都市、京都。自然と歴史・文化が融合し、長きにわたって日本の中心地として栄えてきました。
連載『きょうとの自然とくらす』では、自然と調和し日々を歩む京都、京都の自然と共に生きていく知恵や工夫について発信していきます。
癒やしや喜びを与えてくれる自然は、時として被害を与える要因となることも。今回の『きょうとの自然とくらす』では、“熱中症”についてご紹介します。
熱中症とは? 京都府の熱中症による救急搬送データもチェック
熱中症とは、高温多湿な環境に長くいることで徐々に体内の水分や塩分のバランスが崩れ、体温調節機能がうまく働かなくなり体内に熱がこもった状態のことを指します。
屋外で発症しやすいと思われがちですが、室内で何もしていないときに発症することも。熱中症を発症すると救急搬送されたり、最悪の場合は死亡することもあります。
京都府内では、熱中症により毎年1,000人以上が救急搬送されています。そんな恐ろしい熱中症ですが、予防法を学び実践することで防げる場合もあります。
自身の体調の変化に気をつけるとともに、手軽にできる予防法を身につけ、熱中症を未然に防ぎましょう!
熱中症警戒アラートに注目! 発表時の予防行動も紹介
『熱中症警戒アラート』とは、熱中症になる可能性が極めて高いと予測される日に発表されるアラートのことです。前日夕方または当日早朝に都道府県ごとに発表されます。
熱中症警戒アラートが発表された日はどのように対策するべきでしょうか? その対策方法をご紹介します!
エアコン等を使用し、涼しい環境で過ごす
熱中症を予防するためには、暑さを避けることが重要です。屋内にいても熱中症になってしまう可能性はあるので、暑さを我慢する前にエアコン等を使用して部屋の温度を調節しましょう。
夜、寝ている間もエアコンなどで温度管理するようにしましょう!
原則、涼しい環境以外では運動しない
屋外やエアコンが設置されていない場所での運動は原則中止や延期をして、直射日光を避けるようにしましょう。
スポーツに限らず、歩いているだけでも熱中症になる可能性は十分にあるので、公共交通機関や車を使用するなど工夫が必要です。
熱中症のリスクが高い人に声をかける
高齢者、子ども、持病のある人、肥満の人は熱中症になりやすい傾向にあるといわれています。熱中症による緊急搬送は特に高齢者(満65歳以上)が一番多く半数以上を越えています。
もし身近に該当する人がいる場合は、熱中症警戒アラートが発表されていることを伝え、対策するように促しましょう。
暑さ指数(WBGT)を確認する
暑さ指数(WBGT)とは、熱中症を予防することを目的として提案された指標です。28以上は厳重注意といわれています。また、環境省及び気象庁は暑さ指数(WBGT)が“33以上”と予測された場合に熱中症警戒アラートを発表しています。暑さ指数(WBGT)を行動の目安にして、状況に合わせて行動するようにしましょう。
暑さ指数(WBGT)は、環境省熱中症予防情報サイトで確認することができます。
今年運用がスタートした“熱中症特別警戒アラート”
2024年4月からは熱中症警戒アラートの一段上のさらなる警戒として、“熱中症特別警戒アラート”が新たに運用開始しました。
“熱中症特別警戒アラート”とは、気温が特に著しく高くなることにより熱中症による重大な健康被害が生ずるおそれのある場合に、環境大臣が発表するものです。
“熱中症特別警戒アラート”が発表された地域では、広域的に過去に例のない危険な暑さ等が予想されるため、予防行動をこれまで以上に心がけましょう!
これから始まる本格的な暑さに向けて、熱中症警戒アラートへの意識を高め、予防行動をしっかりと理解し、夏を楽しく過ごしましょうね。
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文/きょうとくらす編集部
【画像・参考】 京都府 総合政策環境部脱炭素社会推進課/環境省
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※この記事は2024年6月に制作しています。最新の情報は各自治体HPなどもあわせてご確認ください。
※この記事は2024年7月30日(火)に再配信しています。