KBS京都で放送中の『きょうとDays』。
今回は、2024年8月1日(木)に放送された『ふるさと Days』コーナーから伊根町を盛り上げる事業に奮闘する男性をご紹介します。
業種にとらわれない電気店の2代目
今回舞台となるのは、舟屋で有名なまち・伊根町。
穏やかな伊根湾におよそ230軒の舟屋群が面しており、国の重要伝統的建造物群保存地区にも指定されています。
そんなまちで、『沢田電気 伊根支店』の2代目として働いているのがこちらの男性・澤田秀太さん。電気店でありながら、水道やガス、空調なども行っているのだそう。
澤田さんは、伊根町で生まれ育ったあと、大阪の専門学校や仕事を通して電気や水道設備の経験を積み、8年ほど前にUターンしました。
「電気店だが、電気だけではなく頼まれたらできることはやっていきたい」と話す澤田さん。
自分でできないことは誰かに頼む相談役として、まちのパートナーになれるよう業種にとらわれず事業を行っています。
まちの助けになる会社「株式会社ぼんぼん」
澤田さんは、電気店の専務を務める傍ら2022年に『株式会社ぼんぼん』を設立。会社名は、“電気屋のどら息子のぼんぼん”から取ったそうです。
伊根町では夜間営業をしている飲食店が少なかったことから、澤田さんは町内に寿司店とバーをオープン。評判は上々なんだとか。
「自分ができることがまちの助けになれば」と、赤字覚悟で立ち上げた『ぼんぼん』では、飲食店のほかに土産物店の運営や商品の開発など、複数の事業を展開しています。
澤田さんの相棒
仕事を終えた後は、電動キックボードのシェアリングサービスも行っている澤田さん。
なんとキックボードの運搬に使っているのは、日本の高度経済成長期に働く人々を支えた『ダイハツ ミゼットオート三輪』! 「現代の電動キックボードと融合させたら面白いと思って」と澤田さんは語ります。
実はこちらの『ミゼット』は、兵庫県豊岡市にある『藤原瓦店』から借り受けたものなんだそう。
借りた当初は自走できず車検切れの状態……。船の部品を流用しながら3年かけて自力で修理し、2023年末から公道で走行可能になりました!
一度持ち主の元へ持って行ったものの、あまりにも綺麗に直してくれたため「車庫を建て終わるまで持っておいて」と頼まれ、現在は伊根町を走る澤田さんの相棒として活躍しているようです。
また、電動キックボードのシェアリングサービスも利用者は増加傾向に。当初は5台しかありませんでしたが、現在は15台まで増えています。
伊根町の2023年の観光客数はなんと過去2番目に多い37万3,000人。観光消費額も過去最高の18億円にまでのぼりました。
舟屋群はSNSをきっかけに認知度が上がっているそう。連日多くの人が伊根町を訪れています。
キックボードの運搬を行う途中、会社で作った土産物を卸している『北野商店』へご挨拶に訪れました。
澤田さんのお土産作りの原点ともいえるTシャツは、お店一番の売れ行きなんだとか。
『じゃこT』や『向井酒造』のTシャツなどバリエーションも豊富なようです。
また、お店をリフォームしたのも澤田さんなんだそう。狭かった店内を改装し、店前にメインの商品を置いてお客さんが入りやすい広々とした空間にアップデートされています。
さまざまな事業を通して、まちのためになることに奮闘する澤田さん。
「将来、子どもが伊根に帰ってきたいと思えるようなまちづくりをして盛り上げていきたい」と話します。
注目度の高い伊根町がより観光スポットとして人気を集めるまちになるよう、これからもどんどんおもしろいことを広めていってほしいですね!
関連記事:SNSでも話題。若き中学生の「古代生物アーティスト」【宇治市】
文/sumire
【画像・参考】きょうとDays(毎週月~金曜日17:35~18:00) – KBS京都
※この記事は、2024年8月1日(木)放送時点の情報です。詳しくは店舗へお問い合わせください。