やわらかいのに『せんべい座布団』。
この座布団が万能だということで、気になった筆者が製造元を訪ねてみました。
座布団のショールーム
『せんべい座布団』を作るのは、京都市下京区にある洛中髙岡屋。創業1919年、現在の大丸京都店の布団の加工所として誕生して以来、布団や座布団の製造を行ってきました。ショーウインドウに可愛い座布団が並びます。
一見、「どこから入るの?」と思いきやご安心ください。ピンポンを押せば、スタッフさんが3階ショールームへ案内してくれます。
いろんなデザインの座布団
ショールームに入ると、色とりどりの座布団がお出迎えしてくれます。
オーソドックスな四角い座布団もありますが、おはじきのようにコロンとした形が可愛い『おじゃみ座布団』が目を引きます。
こちらが『せんべい座布団』。標準サイズは直径100センチで、50センチくらいの赤ちゃんなら、『せんべい座布団』の中にすっぽり収まる丸い座布団。
赤ちゃんの寝かしつけにはピッタリですね。ここからは『せんべい』と呼ばせていただきます。
まずは、触ってみてほしい、“ふかふか”だけど、沈みこみすぎない程よい固さが特徴です。
筆者がおすすめする理由の1つ目は、赤ちゃんを寝かしつけるときに、一緒に添寝する人も柔らかい『せんべい』で横になれること。
2つ目は赤ちゃんが寝た後に、『せんべい』で赤ちゃんを包みながら赤ちゃんをベッドに移動することができること。抱っこしてベッドに移すと、着地した瞬間に赤ちゃんが起きてしまう“背中スイッチ”が発動してしまうことも。包んだままだと赤ちゃんも背中の感覚が変わらないのでスヤスヤ寝られるかもしれませんね♡
撥水機能付きの“せんべい”で安心
『せんべい』にはいろんな種類があり、この『せんべい』には撥水機能が備わっています。うっかり水をこぼしてしまっても、すぐにカバーを外して水分を拭き取ることで、中わたへの浸透を防ぐ仕組みです。
カバーはお好みの色をカスタムオーダーすることができます。お部屋の色や、パーソナルカラーに合わせて選んでもいいですね。
カバーの開閉部分はひもで結ぶタイプ。ファスナーだと、フローリングの上で使用した際に、床材を痛めてしまう可能性も。紐なら、さっと取り外しやすくて取り付けも簡単です!
手焼きせんべいならぬ“手づくりせんべい”
洛中髙岡屋の商品は、オーダーメイドが基本。お客さまから注文が入るとショールームに隣接する工房で、職人がひとつひとつ丁寧に作っていきます。それも全て“手づくり”。ミシンを使いますが、人の手で布を切って、縫い合わせ、わたをいれて仕上げていきます。
布を切る
生地は一枚一枚裁断します。
縫い合わせる
こちらは、こたつ布団の生地を縫い合わせているところ。人の目でしっかりと継ぎ目を確認します。
わたを入れる
縫い合わせた座布団の側生地にわたを入れます。側生地のサイズの倍以上あるような大きさのわたを座布団の形に折り畳み、わたを入れていきます。座布団の角までしっかりとわたを入れます。
仕上げる
先ほどわたを詰めるためにあけていた側生地の口の部分を手縫いで縫い合わせます。中にはわたがいっぱい入っているので、手で押し込みながら均一に仕上げていきます。
最後に邪気を払う意味もあると言われる房(ふさ)を取り付けます。こちらも長い糸を束ねて1角ずつ取り付けます。
暮らしにあわせて座布団使って
髙岡屋で営業に携わる松尾さんは、座布団の使い方の広がりを感じています。近年は海外の人も、日本の生活スタイルに憧れて、和布団や座布団を買って帰る人も多いのだそう。洋式の住居になっても、座布団が形を変えることで、椅子のように使ったり、クッションや、インテリアデザインとして使うことができます。
髙岡屋では、座布団は7,000円代からオーダーメイドできます。何種類以上の生地のサンプルから自分の好きな色や柄の座布団を作れます。手づくりで仕立てられる座布団の座り心地は格別ですよ。
【商品情報】
せんべい座布団 撥水ヌード&カバーセット 直径100cm
価格:18,700円
【詳細情報】
洛中髙岡屋 本社・ショップ&ショールーム OFFICE GALLERY SHOWROOM
住所:京都府京都市下京区五条通油小路東入金東横町242
電話番号:075-341-2251
営業時間:9:30~17:30
定休日:日曜日・祝祭日 ※土曜日不定休
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文/きょうとくらす編集部
【画像・参考】きょうとくらす編集部
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