ビーフステーキやナポリタンなど、誰でも1つは大好きな洋食メニューってありますよね。京都には長年、人々の胃袋を満たし続けてきた洋食屋さんが多くあります。
今回は、親子2代でつなぐこだわりの洋食が食べられる『グリルにんじん』をご紹介します。
一度見たら忘れられない! にんじん色の洋食屋「グリルにんじん」
叡山電車『一乗寺駅』から徒歩8分。白川通を少し東に入ると、住宅街の中に突如現れるオレンジ色のヨーロッパ風のかわいらしい建物が『グリルにんじん』です。
駐車場は6台あるため、家族や友達とワイワイ食事をしたい時にも気兼ねなく来店できます。
店内にはテーブルが3卓、カウンターに19席、そして奥には座敷もあります。平日の遅めのランチで伺いましたが、筆者の後もお客さんの来店が続き、その人気ぶりが伺えます。
店内中央の広いカウンターの中で、スタッフの方がきびきびと立ちまわっている様子が印象的。ぐるりと囲むように並べられた席との距離が近いためか、常連さんとスタッフが和やかに話す姿もあってほっこりしました。
父から息子へ受け継ぐ“洋食”への誇り
現在、『グリルにんじん』を切り盛りする店主の近藤さんは30歳の時、父親である前店主からお店を継いだのだそう。以来14年間、父親の作ってきたお店を残すべく奮闘しています。
『グリルにんじん』の始まりは京都駅の近くのお店から。当時の主なお客さんは、工場勤務のサラリーマンで仕事の合間のランチタイムに胃袋を満たせる安くてボリュームのある洋食が好まれました。
現店主の近藤さんが生まれた頃に今の店舗へと移転。客層もがらりと変わり、新たな道を開くための挑戦を重ね続けているのだそう。
そこには、「フレンチやイタリアンではない“洋食”の認知度を高めたい」、「お店の歴史やそこで働く人々の想いを形にし、守りたい」という想いが込められています。
平日限定! 選べるメイン料理と食後の一品付きのコース料理
今回いただいたのは、平日限定の『小さなコース料理』(2,910円)。日替わりの前菜、選べるメイン料理、ライスかパン、最後にコーヒーかアイスクリームをいただけます。
日によって内容の変わる前菜は、今回はサーモンとかんぱち、そしてカラフルな野菜たちの乗ったひと皿。魚は新鮮かつ分厚い切り身で魚の旨味がしっかり味わえます。マスタードベースのソースと絡めていただくと、一気に洋風な雰囲気になります。
フリルレタス、パプリカ、エンドウ豆などの野菜は目にも鮮やかで、食べるとしゃきっとした歯ごたえ。新鮮野菜ならではのなんともいえない甘味がしました。
メインには牛ロースステーキをいただきました! 手のひらほどもあるステーキをさっそく一口いただいてみると、少し赤みを残した焼き加減でしっかりした食感のお肉です。
ステーキにかかっているソースは濃厚そのもの。複雑に素材が溶け合わさったソースが食欲をそそります。トロっとしていてお肉によく絡み、奥深い味わいを堪能できる大人好みのソースです。
メイン料理は、ほかにも日替わりの魚料理、もしくは追加料金でビーフシチュー、ヒレビフカツからも選ぶことができます。
ステーキのお供はライスを選択。『グリルにんじん』では、行列のできる祇園の米料亭『八代目儀兵衛』のお米を使用。つやつやの見た目に甘くてふっくらした味がステーキとよく合っていました◎
店主いわく「洋食はライスがメインといってもいい」とのこと。フレンチやイタリアンを元に、“日本のご飯に合うように”と生まれたのが洋食なので、ライスにはこだわりを持っているのだそうです。
食後にはアイスクリームをいただくことに。出てきたのは、アーモンドスライスがたっぷりかかってナッツの香りをまとったバニラアイス。
プチぜいたくをしているようでうれしくなります♡ 口どけもなめらかで、ランチの満足感をさらにアップさせてくれましたよ。
父親から息子へ続く『グリルにんじん』では、料理への想いや伝えたいお店の歴史、たくさんの人の想いを込めたこだわりのひと皿がいただけます。大事な人と心から食事を楽しみたい時にぴったりの“京都の洋食屋”です。
【店舗詳細】
グリルにんじん
住所:京都府京都市左京区一乗寺出口町51-2
電話番号:075-711-7210
営業時間:11:30~14:30(L.O.14:00)/17:00~22:00(L.O.21:15)
定休日:火曜・第3月曜(祝日営業、夏期臨休、年末年始休)
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文/さとみ縁
【画像】さとみ縁
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